Hit & Away


 フナウサギバナタから佐良浜の集落を抜けて、“佐和田の浜”へと移動する。ここは「日本の渚100選」にも選ばれているビーチ。…それにしても、やっぱり素直に納得し難いよね、この「日本の○○100選」の類って。黒島の東筋が「日本の道100選」だったり、伊是名島の二見ヶ浦海岸が「日本の渚100選」だったり…いや、べつに東筋や二見ヶ浦海岸がどうのこうのと言うつもりは無いけどさ、でも、どうしてここが選ばれたんだろう?と疑問に思わなくも無い。あれって基準が良く分からないしねぇ。まぁ、そんなことはどうでもイイか。
 佐和田の浜は、沖にノッチ岩などが点在する不思議な景観が特徴のビーチだ。周囲はきちんと整備されていて、のんびり腰掛けながら眺望を楽しむためのベンチも完備。…のはずなんだけど、こちらのベンチもやっぱり倒壊の憂目に。伊良部島、何だかベンチ倒壊率が高いなぁ…
 ところで、Kさんはと言うと、どうやら佐和田の浜にはあまり関心が無いご様子で、ひとしきり海岸線を見渡しただけであっさりと「じゃ、次に行こうか」と言い放ち、とっととレンタカーに乗り込んでしまった。こういうところがB型って感じだよね。関心の無い物事に対しては、どこまでもドライな反応。そのくせ、妙な部分に並々ならぬ拘(こだわ)りを見せたり(例:居酒屋における座敷の有無など)。本来、A型とB型は相性が悪いと言われる。思い切りA型の僕が、典型的B型気質のKさんと行動を共に出来るのは、ひとえに俺様のやさしさと根気強さの為せる業だ。絶対にそうだ。ということにしておいてください。
 

お、陽が射して来たぞ。
農作業にスクーターで出掛けるオジイにホロッと。
彼の畑に台風の被害はどれぐらいあったんだろうか…

  

“佐和田の浜”。
う〜む、なかなか気持ちがイイです。
ちょっとベンチにでも腰掛けてゆっくり眺めてみよ…

 

…って、ベンチが壊れてんじゃん!
コンクリで固めても、ダメなものはダメですね。
すっかり崩壊しちゃってます。

  

デカい木もご覧のとおりの有り様に。
これでもか、な勢いで台風の脅威の傷跡。
…だんだんウンザリしてきました。

  

 伊良部島から橋を渡って、下地島へ入る。この橋ってのがホントに極々普通の橋なので、うっかりすると「島を渡った」ということに気づかない危険性がある。実際、僕が「下地島に入ったねぇ」と言ったら、Kは「え?ここはもう下地島なの?」とちょっとビックリした様子だった。
 そして、下地島で一番ポピュラーな観光スポット“通り池”へ。池を見るや「懐かしいなぁ」と呟くK。昨日から「懐かしいなぁ」を連発しているKさんだが、彼の記憶のほとんどはかなり大雑把なものであるらしく、微妙にズレていたり、肝心の部分がごっそり抜け落ちていたりする。この通り池に関しての記憶も非常にイイ加減で、「前に来たときは凄く良い天気だったよね?」(←不正解。8年前は小雨交じりの曇天でした)とか、「ここの駐車場でネズミ騒動があったんだよね?」(←不正解。それは池間大橋の袂での出来事。事の詳細は『沖縄エッセイもどき』の“ミキとネズミ”に記載)とか、どうやら記憶が錯綜している模様。
 余談はさておき、僕らはその通り池を見物し、さらにその先の岬の方へと長々と伸びる遊歩道(こんなの前から在ったっけ?)を、何となく惰性で歩く。するとKは「何だか今回の旅行は足を酷使することが多いね…足の裏がやたらと痛いんですけど…」と弱音を吐きはじめた。「仕方無いなぁ、じゃあ車に戻るか」というわけで、僕らはそそくさと駐車場に引き返す。

 続いて僕らが向かったのは“帯岩(下地島巨岩)”。この巨大な岩も、約230年前の大津波で打ち上げられたものらしい。それが前回そして前々回に訪れたときよりもずっと現実味を帯びて見えるのは、もちろん僕らが台風の爪痕を目の当たりにして来たからだろう。さすがに「巨岩が陸に打ち上げられた!」という実例は、今回の台風に関しては無かったみたいだけどね。
 「大津波かぁ…台風も怖いけど、津波も怖いよなぁ」と言いつつも、ついつい“津波”という単語に釣られて♪風に戸惑ぅ〜弱気なぼぉくぅ〜 、とご丁寧に声色まで真似て歌ってしまうのは、僕らがサザンファンだから、ということで許してやって欲しい。
 Kが“通り池”や“帯岩”に立ち寄ったのは、どうやらすっかり薄らいでしまった彼自身の記憶を辿る、という目的のためだったようだ。って言うか、今回の宮古諸島巡回は明らかに8年前を準(なぞら)える形で進行している。かなりコテコテの観光スポット中心の島巡り。…まぁ、それはそれでイイとは思うけどね。
 僕としては、例年と比較すると今年の旅行は“サメ・ドライブ度数”が低いのが、何より嬉しかった。石垣島でも宮古島でも、そしてこの伊良部・下地島でも、Kは珍しくちょこちょこと車を停め、一応それなりに景勝地や集落に立ち寄ってくれて居る。願わくば、この後に控えている沖縄本島でも「サメ・ドライブ無し」で行ってもらいたいのだが…
 
 下地島をぐるりと一周し、再び橋を渡って伊良部島に戻る我々。その間、Kはしきりに「“パイロット訓練場”で飛行機のタッチ&ゴーが見たかった」と残念がっていた。…あのね、Kさん、訓練場の脇をものの数分で通り過ぎちゃ、そりゃあタッチ&ゴーと遭遇するのも難しいと思うんですよ、僕は。「オマエ、ホントに見る気あるのか?!」と言いたい気持ちを抑え、「残念だねぇ…」とだけ答えておくことにする。もう、彼のこの類の発言に一々ツッコミを入れるのもシンドいんだよね、実際問題として…
 


“通り池”の入り口の観光案内版。
が、肝心の案内図が落っこちてるぞ。
ボンドで接着してたのかな?案外チャチいのね。

  

伊良部でも有名な観光スポットのひとつ。
これで3度目の訪問です。(Kさんは2度目)
何度も来る場所かどうかは、ちと微妙。

  

水面にゴミが浮いてます。これも台風の影響か?
今日は風もあるので、水面がユラユラ揺れてます。
暗い色の通り池。確かに何だか神秘的ではある。

  

あの岩の向こうは海。
岩の底で池と海が繋がってるらしい。
沖縄県指定天然記念物です。

  

…あれ?こんな遊歩道、前からあったっけ?
通り池からずっと先の方まで伸びてます。
では、ちょっと行ってみようかね。

  

遊歩道の先にあったのは、こんな穴。
ここ、結構深くて高所恐怖症の人は注意したほうが…
柵も無いし。

  

穴の底には水がありました。
遠目に見てもかなりの透明度。
飛び込んでみたい!…死ぬかもしれないけど。

  

遊歩道から見える海。
ダイビングのボートが出てます。
ダイビング…いつかやってみよう!とは思うんだが…

  

“帯岩”。
相変わらず鳥居が違和感あり、って感じ。
右翼系(?)の立て看板もそのままに…

  


大きさを比較するためにKさんを利用。
いかにデカい岩かが分かり易い!
分かったところで得は無い気もするが。

  

ここは“中ノ島”というビーチ。
帯岩のすぐ近くにあります。
晴れてるともっともっと綺麗なんだけどねぇ。

  

伊良部も下地もサトウキビ畑が多い。
畑を渡って来る風は、何となく秋の気配。
…風、強いなぁ。葉が波打っちゃってますけど…

  

伊良部島と下地島を隔てる海峡(?)。
パッと見「川?」と思うほど小さな海峡です。
ちなみに、向かって左が下地、右が伊良部。

  

そんな海峡の上に架かる橋を行くトラクター。
操縦してるのはオバァ。
何だかカッコイイ。

  

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