例によって例の如く
 

 早朝6時過ぎ、窓の外を見るとどうやら雨は止んでいるようだった。早朝と言えば…どうしても街歩きをしないと気が済まないのが俺様。というわけで、つい3時間ぐらい前に歩いた“いーざと”の社交街を再び歩いてみることにした。
 さすがにこの時間とあって、社交街に客らしき人の姿はほとんど無い。…そう、「ほとんど」、ね。「まったく無い」ってわけじゃ無いのがスゴイ話だけど。千鳥足を通り越して、最早まともに歩くことすら出来ない酔っ払いがジグザグに歩いていたり、未だに店内からカラオケを歌うおじさんの歌声が聞こえてきたりと、思わず「おいおい、今何時だと思ってんだよ…」と失笑してしまうような光景に出くわしたりもする。
 が、ぼちぼち朝の健全な空気がいーざとの街を浸しはじめている。この界隈には飲み屋と共にごく普通の民家も多く混在しているので、家の中から朝餉の匂いが漏れ、軒先で朝の挨拶を交わすアンマーやオバァの姿もあちこちで見られる。何となく、夜のうちに渦巻いた酔狂な空気が一気に浄化されていくような感じがする。いや、べつに夜の社交街が汚れているというわけじゃないんですけどね。
 と、ぼやぼやしまくりでほっつき歩いている僕の傍らを、外国人のカップルが颯爽と通り過ぎて行った。背中にリュックを背負っている白人の男女二人組。手にはガイドブックらしき小さな本を持って、周囲の様子をキョロキョロ見ながらカツカツと歩いている。たぶん、これから平良港辺りに移動しようとしていたんだろうけど、果たして彼らの目にはこのいーざとの街並みがどのように映ったのか…だいぶくたびれたコンクリート建築物に『バーHawaii』とか何とか書かれた看板が付いているのを見て、「これのどこがHawaiiなの?アイキャントアンダースタ〜ンド!」なんて思ったりしてないかなぁ?などと思ってみたり。
 朝の活気がいよいよいーざとにも本格的に訪れはじめて、通勤通学の人たちや、近隣の住民の方々の姿も多くなって来る。しかし、それでもまだ店内からムード歌謡を呻るおじさんの粘っこい歌声が漏れていたり、帰る客をタクシーに乗せてお見送りするホステスが居たりもする。学校に向かう中高生と、夜を引き摺る人々が共存する空間。これはこれで趣き有り、…と言っていいものかどうか。
 
 “いーざと”のすぐそばにある『下里公設市場』に移動する。市場の前にはビーチパラソルを広げた露店や、路上に停めた軽トラックで野菜などを直売する人などが居て、まだ午前7時をちょっと過ぎたばかりだというのに買い物するお客さんもちらほらと集まっていた。みんな店の人とあれこれと会話をしながら買い物をしている。それにしても、市場とビーチパラソル…よくよく考えれば実は結構妙な取り合わせだったりするけど、不思議と違和感は無い。それが例え12月の曇り空の下であったとしても。
 ところで、この公設市場にも再開発の話が出ているらしい。牧志公設市場、農連市場、水上店舗…どうもこういった場所はやがて様変わりする運命にあるようだ。地元の人が心底望んでいるんだったら、それも仕方無いことだとは思う。思うんだけどさ…そう思わなくちゃいけないんだろうけどさ…
 34年前に建てられた現在の建物は老朽化も激しく、かつては140店舗がひしめく巨大マーケットだった『下里公設市場』も、今では40店舗前後しか店が入っていないそうだ。ご多分に漏れず郊外型のスーパーマーケットにお客を捕られ、市場の人たちも平成14年に予定されている市場の改装に期待を寄せているらしい。改装されても、出来るだけ今の雰囲気を残して欲しいなぁ、などと思うのは、部外者の勝手な気持ちではあるが。
 

雨の早朝。
昨日と打って変わってグッと涼しい。
人も車もまだほとんど見えません。

 

『下里公設市場』の脇の道。
人懐っこい犬が居ました。
飼い犬なのか、野良なのか。

  


「夜の名店街」・いーざと。
このキャッチコピーには思わず笑ってしまった。
“本場泡盛・ニコニコ太郎”ってのも気になる。

  

いーざとの路地。
夕月、りんどう、ブルーローズ…
わりとシックな趣きですね。

  


緑の外壁に石敢當。
2階のバリケードがヤケに仰々しい感じ。
台風対策なんだろうけども。

  

ずいぶんとシンプルな佇まいです。
宮古でなにわとはこれ如何に?
たこ焼きとか出て来るんでしょうか?

  

マドンナとヴィーナス、そしてセクシークイーン。
恋人なんてのも見えますねぇ。
…セクシークイーン…

  

これまた石敢當です。
この心許ない感じがまたイイです。
しかし、妙に存在感もあったりして。

  

う〜む、これは一体なんでしょうか?
ベランダ?屋上?物干し台?
まさか物見塔ってことは無いよね?

  


お、宮古市街ではあまりお目に掛かれない赤瓦物件。
台風にも負けずに頑張ってる!
拍手を贈りたくなりました。

  

…家族計画を実地で指導…?
マズい想像をしたのは僕だけか?
こういう資格があるなんて知らなかった。

   

普通の住宅もちゃんと在ります。
ちょっと東京の向島界隈を彷彿とさせる雰囲気。
あの辺りもかつては花街だったし。

  

空き地の奥にひっそりと拝所が。
きっと地元の人が大切に敬っているんだろう。
こういうの、やっぱりジンとします。

  

どこにこの店が在るのかちょっと分からなかった。
ひょっとするともう存在しない店なのかも…
(もし健在だったらごめんなさい)

  

某マリンレジャー会社が経営しているらしい店。
「海が大好きな女の子達と楽しい時間を過ごそう!」
…個人的には素直に楽しめそうにありません。

  

中には未だに営業中(?)の店も…
もう朝の6時でっせ!いい加減店仕舞いしたら?
ムード歌謡のカラオケが響くいーざとの早朝…

  

「お気軽にご利用下さい……」
って、最後の「……」が何とも意味深な感じ……
♪目と目で通じ合う〜

  

沖縄名物(?)、「ここにちり置くな」シリーズ。
このHP内にも幾つか写真があります。
さぁ、探してみよう!

  


その名も『島』。
宮古・池間・来間の地図つきです。分かりやすい。
何の店なのかはよく分かんなかったけど。

  

「ふ〜じこちゃぁ〜ん」な著作権無視っぽいスナック。
モンキー・パンチもビックリでしょう。
2階には『サロン満月』がある模様。

  

この色使いも素敵なんですけど、
宮殿のバルコニー風な飾りが目を引きます。
蝶…お蝶婦人ですか?

  

これは普通のお宅のバルコニー。
これ、宮古では案外流行ってたりしたのか?
あちこちで見掛けたんですけど…

  

何だか侘寂の世界を思わせる取り合わせ。
ここでお茶点てたりしたら何だか利休チック。
…茶道を冒涜する発言でした。ごめんなさい。

  


意外や意外、いーざとには赤瓦物件が数軒健在。
俄然離島の風情が漂い始めます。
出来ればこのまま残して欲しいなぁ。

  

壊れた三輪車にノスタルジーと物悲しさが。
ドアと壁の素っ気無さがそれを際立たせるような。
って言うか、片付けたほうがいいんじゃない?

  

社交街を歩くオバァ。
どうやら市場に向かっているみたいです。
オバァの後ろ姿ってそれだけで何だかジ〜ンと来る。

   

…どうなんだろう、この名前は…
小渕、森、小泉、ゆうひが丘と総理大臣は数居れど。
辻本某の「総理!」連呼がちらつくのでイヤかも。

  

この階段、スゴク好きなんです。
階段の上に居るのが外国人旅行者。
彼らの目に朝のいーざとは斯様に映ったのだろう。

  

これも拝所だと思うんだけど…
何だかゴミ収集場所みたいな状況になってるじゃん。
こんなところにゴミを棄てるなんて、バチが当たるぞ!

  

で、こういう路地裏にはお約束のこの方たち。
いーざとに居る野良猫は丸々としてました。
警戒心が強いのは、さすが野良。

  


何だか複雑な構造をしている建物。
廃墟のようですけど、只今改築中でした。
見るからにかなり老朽化してるからねぇ。

    

赤、青、黄色の信号カラー。
派手な色使いがチープでグ〜です。
階段の奥がかなり気になります。

  

宮古って注意書きや但し書きが多い島だと思う。
いーざとにもこんな一角が在った。
石敢當がすっかり霞んじゃってます。

  

『下里公設市場』。
朝の活気に包まれていてイイ感じ。
通学する学生さんも通りすがります。

  

軽トラやワゴン車で即売(?)する人も居ました。
お客さんとの遣り取りものんびりしてる。
何だかホッとするような光景。

  

パラソルが並ぶ市場の前。
この緩〜い雰囲気が味わい深いよねぇ。
これからもずっと残って行って欲しいです。

  

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