渦巻きケンタッキー及びCerulean
 

 “帯岩”。僕はずっと“下地島巨岩”と憶えていたんだけど、どうやら地元ではこう呼ばれているらしい。1777年9月に宮古を襲った大津波で陸に打ち上げられた巨大な岩石。昔はこういう岩がこの界隈にはゴロゴロあったらしいのだが、『訓練飛行場』を建設する際にそのほとんどが撤去されたそうだ。唯一残ったこの岩は、地元の人たちの信仰の対象になっているのだとか。確かに岩の手前には大きな鳥居が立っているし、岩の下には何やら厳粛な感じの立て札も…って、この立て札は…どう見ても地元の人が信仰のために立てたものって感じじゃないよなぁ。天皇とか乃木大将とか、どうもポリティカルな匂いがプンプンと…
 ま、それは置いといて、こんなにデカい岩が波に乗って打ち上げられちゃうなんて、まったく自然の脅威を目の当たりにする思いだ。月並みな感想ですけど。沖縄の台風と言えば、本土のそれとは比べ物にならないぐらいに激しいもののようだけど、その中でもとくに宮古は記録に残るような大きな台風被害を被(こうむ)っている。そう言えば、宮古島も伊良部島も下地島も、「赤瓦に木造平屋建て」というような古い家屋が非常に少ないように見える。これもやっぱり台風のせいなんだろうか?
 “帯岩”を後にして車を走らせていると、さっき“通り池”で擦れ違った自転車のおじさんと再び鉢合わせになった。「また会いましたねぇ」なとど軽い挨拶を交わし、そのままおじさんは自転車で池の方へと走り去って行った。やっぱりこのおじさん、伊良部と下地をサイクリングで巡回しているのだ。頑張れ!サイクリングおじさん!…僕は遠慮しておきますけどね。産まれ切っての根性無しなもんで。
 …とりあえず、ひと通り行きたい場所には行ったかな。下地島から伊良部島に渡り、伊良部・国仲の集落界隈をちょっとだけ巡回してみる。島の集落は実に静かで、あまり人の姿は見られない。ホントだったらもっと時間を掛けて歩いてみたいんだけど、それはまたいつかこの島に来たときまで先送りしておこう。
 


鳥居の奥にあるのは“帯岩”。もしくは“下地島巨岩”。
約230年前、津波で打ち上げられたらしい。
昔はこういう岩がゴロゴロ在ったそうな。

  

その巨岩の前に立てられてるんだけど…
これってどう見ても右翼系の人が立てたっぽいよね?
それにしても、この岩と天皇の関係って…??

   

“カンキタツアタフの海岸”。
…と、例の古書『南海の宮古島』に記されていた。
名前の意味は分からないけど、海の色は格別!

  

橋を渡って伊良部島に戻ります。
伊良部〜下地間には幾つかの橋が架かってる。
行き来するのはあっという間です。

  

どれもホントに短い橋なんですけどね。
それぞれに特徴はあったりします。
そして何より、この微妙な水面の色がイイねぇ。

  

たぶん国仲の集落だったと思う。
角にあったでっかいガジュマルの木。
…12月とは思えないぐらい眩しい陽光。

  

伊良部島の西側に在る、国仲・伊良部・仲地の集落。
町役場や郵便局、宿泊施設などが集中している。
ある意味ここが伊良部島の中枢なのかも。

   

右に在るのは『島尻商店』という店。
こういう小さな店が何軒か在りました。
それにしても静かで穏やかな町です。

  

お、石垣が残ってる。
でも、伊良部の家屋はどれも新しめな感じ。
過去に襲って来た大型台風のせいかな?

  

『伊良部公民館』です。
入り口にシャッターが降りてます。厳重ですねぇ(^_^;)
…あ、これも台風対策なのかも。

  

伊良部・下地では木造家屋はあまり見られません。
何しろ宮古諸島は大きな台風の被害が多い地域。
そう思うと木製の電柱だって貴重(?)。

  


ファ、ファミマが伊良部に建設中!!
今頃はきっと島に馴染んでいることだろうねぇ。
…このときはかなり違和感を覚えましたけどね。

  
 
 さぁ、そろそろ宮古に戻るとするか。佐良浜港に戻り、宮古行きのフェリーが出発するまでのちょっとした空き時間を潰そうと、フェリー発着所の近くに在る『田舎屋』というプレハブ製の小さな店に入ってみる。伊良部・下地の特産品や土産物の類を眺めていると、不意に目に入ったのがパンコーナー。棚の上に地元製の菓子パンなどがぎっしり詰められている中でも、とくに大きなスペースを占めているのが“うずまきパン”だった。うずまきパン―― 知る人ぞ知る、宮古の隠れた名物(?)。形状は輪切りにスライスしたロールケーキっぽいのだが、スポンジケーキでは無くてパン生地なのが特徴。一口食べてみると…うわっ!甘い!クリームが猛烈に甘い!グラニュー糖がふんだんに練り込まれたクリームのおかげで、口の中がジャリジャリいってます…とにかく1個食べ切るのがやっと、というほどに甘いこのパンは、地元・宮古界隈では根強い人気があるようだ。実際これを買った売店では50〜60個近くのうずまきパンがズラ〜ッと棚一段を独占していた。いかにこの食品の需要が高いかを物語る光景であろう。…僕はちょっと苦手ですけど、この甘さ…
 パンの甘さで軽い胃もたれに見舞われつつ、港に到着したフェリーに乗り込み、宮古へ戻る。伊良部&下地の両島を半日(細かく言えば約5時間)で周ってしまうなんて、かなり勿体無い話だとは思う。でもねぇ、とにかく日暮れまで出来る限りビーチ巡りをしよう!という目標がある以上、次なるビーチを目指さなくちゃね。…日頃、目標なんかこれといって持ったりしないルーズな人間のくせに、こんなときばっかり張り切っている僕。ホントだったら旅行中ぐらい気ままにのんびり過ごしゃあ良かろうに。
 さて、どうでもいい話ですけど、先程“通り池”で居合わせた不倫っぽいカップルとフェリーでまた遭遇してしまった。う〜む、やっぱり彼らの真の関係が気になるなぁ。ついつい二人の挙動に注目してしまう僕。もしも歳の差がある夫婦だとしたら、これだけアツアツ状態なのに結婚指環をしてないのもどうかと思うし…絶対親子のスキンシップじゃない淫靡な感じだし…下世話だとは自覚しつつも、どうしても気になってしまうこの手の人間関係。もしもこのカップルのどちらかに不幸なことが起こったりすると、まるでそのまま『男と女のミステリー・南の島殺人事件』とか何とかいう安っぽい2時間ワイドドラマになっちゃいそうな…
 

フェリー発着所近くの待合所やショップ。
特産品はもちろん日用品なども扱ってる。
お客は地元の人がメイン、って感じかな?

   

クリスマスですのでね、サンダース翁の鶏肉ですね。
ここで予約→宮古で購入→ここで引渡し、という手順。
たまに無性に食べたくなるよね、フライドチキンって。

  

宮古では定番のこのパン。これは伊良部製ですが。
クリームが激甘!砂糖ジャリジャリです。強力です。
僕はちょっと苦手です。さよなら、うずまきサンド…

  

そして、さよなら伊良部&下地島。
いつかまた逢える日まで!
次回はもっとゆっくり周りたいもんだよ。

  

でも、海の色をしっかり堪能できたので良かった。
この時点で大体午後1時ぐらい。
さぁ〜、次は宮古のビーチ巡りだ!

  

波光煌く航路の果てに遠ざかる伊良部と下地。
…って、高速艇なら15分程度の至近距離ですけどね(^_^;)
宮古に来たらまた立ち寄ることにします♪

   

 宮古は平良港に戻り、そのまま間髪入れず向ったのは“砂山ビーチ”。僕にとってこのビーチは、宮古に来たら絶対に外せない訪問先のひとつである。宮古には海が綺麗なビーチが嬉しくなるぐらいたくさん在るけれど、ここはやっぱりいつ来ても「スゴイ!」と感激してしまう。真っ白な砂の小山をえっちらおっちら登って行くと、目の前に現れる砂浜と海。砂の白と海の青、そのコントラスト。そして何よりも、うっとりするほど美しい海の色。青と緑のグラデーションに思わず息を呑む。イイねぇ、砂山ビーチ…僕はビーチに続く砂の坂道をバタバタと駆け下りて、バッタリと砂浜に倒れ込む。くぅ〜っ、サラサラですぜ〜。顔を前方に上げれば、そこには(くどいようだが)青い海。いやさぁ、一言で「青い」と言ってしまえば酷く陳腐に聞こえてしまうけど、この複雑な色はとてもそんな簡単な言葉では言い表せない。例え天才カメラマンだろうと天才画家であろうと、きっとこの海を完璧に再現できる人なんて居ないだろう。まさに自然の産んだ芸術!
 …ちょっとはしゃぎ過ぎました。でも、ホントにそれぐらい、僕は砂山ビーチからの海の色を感動しながら見つめ続けた。が、ここでいつまでもゆっくりしている時間の余裕が今の僕には無い。次のビーチに行くぞ!残念だけど…
 だんだん、自分がメチャクチャ馬鹿なことをしているような気がしてきた。一体、僕は何だってこんなに躍起になってビーチ求めて駆け巡ってるんだ?せっかく宮古まで来たっていうのに、こんなにせせこましく移動しまくってるなんてアホらしいよなぁ…でも、せっかく宮古に来たんだから出来るだけたくさんのビーチを見て回りたいし…このジレンマ、葛藤。もっと滞在日数が長ければなぁ〜。2週間ぐらいここに居られれば、もっともっと時間を掛けてビーチを堪能できるものを。…いや、そうなればそうなったで、たぶん僕のことだから「これだけ時間があるんだから、明日は石垣、明後日は竹富、明々後日は与那国…」などと欲張ってしまうに違い無い。僕の旅がバタバタとしてしまうのは、時間のせいでは無くて僕自身の行動及び心構えに問題有り。
 というわけで(ってどういうわけ?)、僕は砂山ビーチを後にして、グングン島を南下。目指すは“前浜ビーチ”だ。
 

いきなり物騒な感じですけど…
“砂山ビーチ”は砂浜と駐車場が離れてるからなぁ。
それにしてもデータがちょっと古いのでは?

  


さりとてやっぱりこのビーチにはぜひ行かなくちゃ!
僕の大好きなビーチBest3に入る“砂山ビーチ”。
白く眩しい砂の坂道を上って、下って。

  

この海の色なんだよな〜。ウットリします。
砂の白さと海の青さがお互いを際立たせ合う。
こじんまりとした空間も何となく心地良い。

  

アーチ状の岩場は快適な日陰を作る。
これでサメさえ出なければなぁ…
7年前は平気で泳いでたけどね。知らなかったから。

  


やや緑掛かったクリアな青、もしくは水色。
いつまでも眺めていたいこの微妙な彩り。
う〜む、名残惜しいけど、次のビーチへ移動しよう。

  

いろいろな菓子メーカーの広告が直に描かれてる。
グリコ、明治、ナビスコ、不二家、カバヤ…
あ、ロッ○や森○が無い。べつに大意は無いけど。

  

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