Turtle Bridge(汎用久米島観光 その1)


 久米島に向かう飛行機は、琉球エアコミューター(RAC)の39人乗りの飛行機だった。KはRACの飛行機に乗るのは今回が初めて。その機体を見るなり「うわ!小せぇ〜!」と声を上げた。いやいや、これはRACの中では一番大きな飛行機だ。ちゃんと客室乗務員だって添乗しているし。ひとりだけ、だけど。
 那覇を飛び立ってしばらくすると、窓の外に虹が見えた。「あ、虹だよ虹。そう言えば初日に乗った飛行機でも見えたよね」と色めき立つ僕だったが、ここでもやはりKはさして関心の無い様子。ちっ、ロマンの無いヤツだ。
 約30分の短いフライトを経て、久米島に到着した。僕らはさっそく空港のレンタカー案内所に行き、仲泊にあるレンタカー屋まで送迎してもらった。初めて訪れる島ということもあって、Kは送迎車の窓から見える島の景色にキョロキョロと視線を動かしている。そうこうしているうちに仲泊に着き、僕らはレンタカーを借りて、さっそく島巡りを開始する。
 
 仲泊から西に少し行くと、“シンリ浜”がある。表示板に従って、一面に広がる畑の中を浜に向かって進んでいると、Kが不意に言った。
 「ここってさ、何だか宮古と少し感じが似てるよね?」
 「あ、俺も前に来たときにそう思った!やっぱり何となく似てるよね、宮古と」
 どこがどう似てるのか、と訊かれると返答に困ってしまうけれど、どことなく久米島の風景は宮古島のそれを彷彿とさせるような気がする。
 「…でもさ、確か久米島の村って合併されたんだよね?」
 「うん、そう。具志川村と仲里村がくっついて久米島町になったんだよ」
 「だけど、道路の表示板はまだ“具志川村”のままだね。表示板を変えそこなったみたいな…」
 「う〜ん、ひょっとするとずっとこのままかもねぇ(^_^;)」
 しばらく畑の中を走ると、シンリ浜が目の前に現れた。遠浅の海面にはゴツゴツとした岩が点在していて、ちょっと面白い眺めだ。空にはまさに「夏!」といったふうな雲がモコモコとたなびき(10月ですけどね)、渡って来る風と共に心地良い気分を運んでくれる。僕らは暫し砂浜でぼんやりと海を眺め、早くもしみじみモードに入る。
 が、まだ久米島巡りははじまったばかり。ここでそう長々としても居られない。なんたって、今日は“はての浜”に行くんだから!

 一旦、仲泊方面に戻り、そのままノンストップで“イーフビーチ”を目指す。“はての浜”は、そのイーフビーチの沖合にぽっかりと出現している全長7kmにも及ぶ砂州のこと。イーフビーチから船で渡って行くらしい。海の中に浮かぶ砂浜…そう聞いただけでワクワクするよなぁ。
 イーフビーチに到着し、僕らはさっそく砂浜に出てみる。この日のイーフビーチは気持ち良く晴れていて、海も青く輝いていた。Kは、このビーチが甚(いた)くお気に召したようで、しきりに“写ルンです”のシャッターを切る。波照間でもそんなに写真を撮ってなかったくせに…
 「だって、波照間の写真は今までにもたくさん撮ってるじゃん。いくら撮ったって似たような写真しか撮れないんだから、撮るだけ無駄だよ」…ある意味正論だな。僕の過去の旅行記を振り返れば、確かに似たような写真ばっかり。まさに無駄っぽい。
 緩々と砂浜を歩いていると、ビーチの入り口からそう離れていないところにテント(←運動会の役員席みたいなヤツ)が張ってあって、僕らがその前を何気なく通り掛かると、テントの中からこんがり日焼けした若い女性が僕らに向かって、「“はての浜ツアー”、いかがですか?」と声を掛けてきた。おっ、グッドタイミング!どうやらこのテントで“はての浜ツアー”の受付をしているらしい。僕は空かさず小麦色女性にあれこれと質問してみる。
 「あ、僕ら実はその“はての浜”に行きたいと思ってるんですけど、そのツアーって船で行くんですよね?」
 「はい、そうです〜」
 「そうすると、帰りの船が来るまでは、はての浜に居っ放し状態になるわけですよね?」
 「そうなりますねぇ」
 「大体、はての浜に居る時間って何時間ぐらいなんですか?」
 「一応、2時間ということになってます」
 「おお〜、なかなか手頃な時間ですよねぇ。…じゃあ、申し込んじゃおうか?」
 僕がKに同意を求めると、Kは何だか思案顔をしている。
 「でも…はての浜に2時間取られちゃうと、久米島を廻る時間が少なくなっちゃうよね…」と、Kは言う。
 「う〜ん、まぁそうなっちゃうけど…」
 「せっかく久米島に来たんだから、まずは久米島をちゃんと見たいなぁ」
 「……そうかぁ。Kがそうしたい、って言うんだったら仕方無いけど…」
 「でも、はての浜にも行きたいしなぁ…」
 「どっちなんだよ!!」
 僕らは小麦色女性そっちのけでマヌケな討論を展開。結局「やっぱりはての浜に行こう」ということになった。
 「それでは、次のツアーは2時に出発になりますので、とりあえずチケットを…」と、小麦娘は手続きをし始めた。
 「え?2時から出発なんですか?」と、僕らは少し驚いた。僕らはてっきり申し込んだら即出発してくれるものだとばかり思っていたのだ。今、ちょうど12時になったばかりだから、2時間後の出発かぁ…。その途端、またしてもKが難色を示し出した。
 「このツアーに時間を合わせてたら、久米島をゆっくり見ていられなくなっちゃうよ。やっぱりはての浜に行くのはやめようよ」
 「え〜!やめるの?!」
 「だって2時間で久米島を見て廻るのは無理でしょ?かと言ってはての浜に行って戻って来てから久米島を廻るにしても、6時55分の飛行機に乗らなくちゃいけないんだから、どっちにしても中途半端になっちゃうじゃん」
 …ダメだ。このKという人物、これがなかなかの頑固者なのだ。それに例え無理矢理この男を説き伏せてはての浜に行っても、きっと僕もKもすっきりとはしない気分のままだろう。僕だってそんな状態ではての浜に行くのはイヤだし…
 
 というわけで、最終的に僕らははての浜行きを取り止めてしまった。さんざん気を持たせたりガッカリさせたりしてしまったことを小麦娘に丁寧に詫びて、僕らはイーフビーチを後にした。
 …あ〜あ、ホントは行きたかったのになぁ、はての浜に…それにしても、Kとの旅行って何だかこんな顛末になっちゃうパターンが多すぎないか?でも、僕はすでに一度久米島に来たことがあるけど、Kは今回がはじめて。ここはKの気の済むようにさせてやったほうがいいだろう。う〜む、俺って何てやさしいんだ!と自分で言ってりゃ世話は無い。
 

定員39人のプロペラ機。
一応ちゃんと客室乗務員さんがひとり添乗。
でも、やっぱりおもちゃっぽい飛行機だよねぇ。

  

久米島空港に到着〜。
約1年5ヶ月ぶりの久米島です。
天気も上々で嬉しい!

  

“シンリ浜”は岩の多いビーチ。
広々としていてなかなか気持ちイイ。
たぶん空港から一番近いビーチ。

  

シンリ浜の周囲は畑。かなり長閑な風景が広がってる。
久米島の基幹産業はサトウキビ栽培だとか。
のんびりと道を行くトラクター。

  


あ!そば処『さんぼ』が無くなってる?!
どうやら道路拡張の関係で休業中らしい。
今度こそここでそばを食おうと思ったのに!

  

何だか心惹かれたこのスーパー。
ここも道路拡張の影響を受けるのかなぁ?
見違えるような綺麗なスーパーになっちゃったり。

  

“イーフビーチ”は久米島で一番メジャーな海水浴場。
リゾートの中核を成すビーチですね。
確かに晴れてるとムチャクチャ気持ちイイです、ここ。

  

Kさんはこのビーチがかなり気に入ったご様子。
このときは僕ら以外に観光客の姿は見えず。
ちょっとした貸切気分になれました(^.^)

  

 気を取り直し、イーフビーチのすぐそばにあった『瓦屋食堂』という店で昼食を摂ることにした。ちょうど昼時ということもあって、店内は地元のおじさんやお兄さんでそこそこ賑わっていた。
 テーブルに着くと、さっそくレジ担当兼給仕係のお姉さんがメニューを持ってやって来た。僕らは揃って“久米島そば定食”を注文する。
 「…あ、それとアイスコーヒーも2つ」と追加すると、お姉さんはニコニコ笑顔で「じゃあ、アイスコーヒーはサービスでお付けしましょうねぇ〜」と言ってくれた。おお!なんて太っ腹なんだ!それに、このお姉さん、とても明るくて感じがイイ。…べつにサービスしてくれたから誉めてるわけじゃないよ、念のため。
 料理が出て来るまで、僕らはあれこれと雑談をしながら周囲の様子を何気なく観察する。と、隣りのテーブルのおじさんの元へ、カツカレーが運ばれてきた。それを見て、僕らはギョッとする。このカレーってのがだねぇ、ちょっと尋常じゃ無いぐらいに“大盛”なのだ。皿もデカけりゃライスもてんこ盛り。カレーのルーだってたっぷりと掛けてある。おまけにカツもデカい。…確か値段はそれほど高くなかったはず。それなのにこの大盤振る舞いなカレー。これはかなり圧巻なカレーだ。
 「…スゴイね。あんなのよっぽど腹が減ってないと食い切れないよなぁ」と、僕らは隣りのおじさん&カツカレーにすっかり気を奪われてしまった。当のおじさんはというと、至って涼しい顔でカレーを食べ始める。
 「まさか、久米島そばもあんなにてんこ盛りで来たりしないよね…?」と少々不安になっていると、ちょうど僕らの注文したそばが運ばれて来た。久米島そばは…あ、普通のそばだ。ちょっとホッとしたりして。

 僕らがそばを啜っている間、店のテレビでは沖縄の無認可保育園のことを取り上げた番組が放映されていた。
 何でも、児童福祉法の改正で無認可の保育園にも、公立や認可保育園と同様に園の運営などに関する資料を届け出る義務が課せられるらしい。と同時に、認可保育園並みの厳しい基準に準じることの出来ない無認可保育園は、最悪事業停止に追い込まれることになる。
 沖縄は、この無認可保育園を利用している園児の比率が全国でも突出して高い。これは、公立・認可保育園の絶対数が足りないのと、無認可保育園のほうが利用者のニーズに柔軟に対応してくれる場合が多いせいなのだそうな。そう言えば、僕は以前、天久の新都心付近で「無認可保育園を護ろう」みたいな小さな看板を見掛けたことを思い出した。確かに、今までこういった無認可保育園ではいろいろな問題や事件が起こってたし(寝ていた園児が窒息死したり、園長が園児を虐待死させたり…)、基準が厳しくなることでそういった事件が無くなるのは良いことだとは思うけど…そのせいで“保育園浪人”みたいな子供が増えるのも気の毒な話だ。実は一時期、密かに保育士になろうかと真剣に考えていたことがあったので、何となく気になる話題ではある。
 が、Kは当然の如く、まったく関心を示すことは無かった。それどころか、「無認可保育園って、違法なもぐりの保育園のこと?」などと言い出す。う〜む、べつに違法ってわけじゃ無いんだけどさぁ…
 
 さて、それよりも隣りのカレーはどうなった?と見てみると、いつの間にかおじさんは姿を消していて、テーブルの上には食べ切れなかったカレーとカツが残ったままの皿が置いてあった。…やっぱりねぇ。あの量じゃねぇ。そりゃ食べ残したっておかしく無いよなぁ。よほどの大食漢か食べ盛りの若者じゃなければ、こうなって然るべきだろう。きっと僕だって完食は無理だ。
 僕らは食事を終えて、レジでお姉さんにアイスコーヒーのお礼を言って店を出た。『瓦屋食堂』…この店は僕らの中で“アイスコーヒーとカツカレーの店”としていつまでも記憶に残るに違いない。
 「さ〜て、これからどこに行こうか?」 「そうだなぁ…確か亀の甲羅みたいな岩があるよね?」 「あるね、“畳石”だろ?」 「じゃあ、そこに行ってみよう」
 

イーフビーチのすぐそばにある『瓦屋食堂』。
…去年来たときはこの店あったっけ?
ぜんぜん記憶に残っておりません…

  

久米島そばセット。なかなか美味かったです。
地元のお客が多いのは良い店だという証拠でしょう。
カレー、もの凄い量だったし。

  

 イーフビーチからそう離れていないところにある“奥武島”へ移動。…それにしても、沖縄には一体いくつ“奥武島”があるんだ?本島にもふたつあるし、確か慶良間にもあったような…それは置いといて、僕らはこの島にある“畳石”を目指す。
 “畳石”のある浜辺に着くと、そこには予想以上に見物客が居た。少なくとも10人は居ただろうか。みんな岩の上で記念写真を撮っている。僕らがノソノソと岩場に下りて行くと、すぐさま女の子のグループが「すみませ〜ん、写真撮ってもらえますぅ〜?」とカメラを差し出してきた。女子たちの写真を撮り終えると、今度はまた別のグループが「すみません、私たちも…」とカメラを僕に差し出す。俺は記念写真係じゃないぞ!と思いつつも、「案外ここでこういう商売をするのも小遣い稼ぎぐらいにはなるかも…」などと考えてしまう。我ながら嘆かわしい。
 Kは、しばらく畳石の亀甲模様を静かに眺めていたが、ひとこと「…ポスターとかで見るのとちょっと違うね」とだけ感想を述べた。まぁね、僕もはじめてここに来たときにはキミと同じような感想を抱いたものさ。
 
 畳石のある浜辺のすぐ近くに『久米島ウミガメ館』という施設がある。たぶん、僕一人だったら素通りする確率が高いこの手のスポットだが、案の定Kさんは少なからず関心を寄せたようだ。Kが寄ってみたいと言うので、ちょっと入館してみることにした。
 館内にはいくつか水槽があって、そこでは数種類のウミガメが悠々と泳いでた。規模の小さなウミガメ専門の水族館、といった感じだ。僕は“ウミガメクイズ”とか何とかいうコンピューター端末のようなもので“ウミガメ博士”の称号をもらおうと躍起になってクイズに答えていた。一方のKは、展示物を繁々と読み耽っている。…これじゃあ、まるで俺がバカみたいじゃんか。仕方なく僕もKに付き合って、展示物に目を向ける。あちこち見学していると、ウミガメの種類や生態などに混じって、ウミガメの乱獲の様子などが写真つきで展示してあった。この写真ってのが…結構生々しい。アジアのどこかの国(忘れました)でのウミガメ漁(?)やら、解体され無残な姿になってしまったウミガメやら、ウミガメの死骸がどっさりと積まれた市場(?)の写真やらが貼られている。こういうのを見るとウミガメが気の毒だな、と思うんだけど…このウミガメで生計を立てている人も居るんだろうし…地域によっては貴重な食糧になってたりするのかもしれないし…万座毛のみやげ物屋ではウミガメの剥製が激しく販売されてたし(←買う人居るのか?)…某郷土料理店ではウミガメ料理を出してるらしいし…ちょっと食べてみたい気もするし(←ゲテ料理好き)…絶滅の危機に瀕しているウミガメ、そのメッセージ色の強い展示物に、暫し考え込んでしまう。
 でも、水槽の中で前ヒレを羽根のように動かして優雅に泳ぐウミガメは結構カワイイ。亀って爬虫類なんだよねぇ。これがトカゲやヘビの仲間だっていうのがちょっと不思議な感じもする。確かにこういう姿を見ちゃうと、「これを殺すなんて酷い!」という気持ちも湧いてくるんだけどもねぇ。…あ、堂堂巡りになっちゃいそうなので、このへんでやめておこう。
 
 僕らはひと通り館内を見て廻り、外へ出た。ところで、あれだけ熱心に展示物を見ていたKさんだが、とくにウミガメに関心があったわけでも無かったようで、解説文の内容もほとんど頭に入っていなかった。…アンタって人はつくづく…
 

“畳石”。
ちょうどイイ感じに潮が引いていました。
見物してる人も結構たくさん居ました。

  

それにしても、どうしてこんな岩が出来たのか。
自然の神秘って感じだねぇ。
こういう岩ってここでしか見られないのかな?

  

『久米島ウミガメ館』。
実はかなりメッセージ性の強い施設だったりもする。
ウミガメのことを少し真面目に考えてみようか。

  

…入るといきなり登場する浦島太郎さん。
ず〜っと何やらしゃべってます。
顔と体のバランスに若干の違和感が…

  

体は立体模型、顔はアニメーション。
アイディアはナイスですが、ちょっと微妙な…
人の気配を察知してしゃべり出すみたい(?)

   

ウミガメ達は元気にスイミング。
案外素早く泳いでました。
「泳いでる」というより「水中で羽ばたいてる」って感じかな。

  


ここではウミガメの保護・育成も担っているみたい。
こちらは展示場から少し離れた場所。
小さなウミカメ(子ガメ?)も居ました。

   

飼育担当の方かな?
きっといろいろなご苦労があるに違いない。
どうか頑張ってくださいね。

   

 カーラジオからは、ビギンの『オバァ自慢の爆弾鍋』が軽快に流れていた。一緒になってノリノリで歌う僕。
 「ちょっとささき、車内で暴れないでください」とKが苦言を呈して来やがった。うるさい!俺はこの歌が大好きなんだ!「…なんか食べ物の名前ばっかりの歌だね」 何を〜?!
 …などとやってるうちに、僕らは“真泊港”の辺りに差し掛かる。あれ?去年来たときにはこの港の存在にまったく気がつかなかった。
 港のすぐ脇に砂浜があったので、僕らは車を停めて砂浜を少し歩いてみることにした。
 この砂浜、どういうわけか夥しい量のゴミが漂着している。そのゴミを何となく漁ってみると、これがなかなか面白かったりして。
 中国だか台湾だかの綺麗な刺繍が施された子供用の靴、見たことも無いミネラルウォーターのペットボトル、サイケデリックな彩りの洗面器、ハングル語の文字が書かれたライター、等々「よくもまぁこんなものが遠路遥々…」と思ってしまうような物が選り取りみどりな状態。そういうのに混じって泡盛やオリオンの空き瓶、明らかに「こりゃ日本のゴミだな…」というものもあったりするんだけどね。
 僕らはしばらくの間、この砂浜でのゴミ漁りを続けた。が、ふと「こんなことしてる暇があったら、はての浜に行ったほうがずっと良かったのでは?!」という気持ちが起こって、どっと虚しさがこみ上げて来た。
 「K、もういいよ、ゴミ漁りは…とっとと先へ進もう…」
 「そうだね…久米島に来てまでわざわざゴミ漁りするのもアホらしいもんね…」
 アホらしい…今の僕らには何てお誂(あつら)え向きな言葉だろう。はての浜行きをあきらめて、やってることといったらこんなこと。まったく悲しくなるほどアホらしい。
 でも、こんなふうに砂浜で漂着物を探っていると、案外とんでもない掘り出し物と遭遇したりするかもなぁ。不意に『椰子の実』のフレーズが浮かんでくる。
 
    名も知らぬ遠き島より
    流れ寄る椰子の実ひとつ
    故郷の岸を離れて
    なれはそも波に幾月

 …俺ってマジで年寄りっぽくないか?言っとくけど僕は間違い無く1970年生まれです。
 

“真泊港”のすぐそばにあった“海神の碑”。
何故かフェンスで囲まれてますけど。
♪海の神様〜カムサハムニダ〜(『珍島物語』)

  

その碑の隣りには拝所がありました。
こちらもわりと最近建てられたものみたい。
神様を大切にしているんだなぁ、と感慨深し。

  

これは韓国からの漂着物?
それとも日本のコリアンパブのもの?
ちなみにこれは“姉妹”を意味するハングル文字。

  

ご覧のとおり、“真泊ターミナル”。
那覇〜渡名喜〜久米島の高速船の離発着港。
所要時間約2時間で本島と久米島を結びます。

  

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