The Edge


 10月とはいえ、30℃という暑さ。しかも、陽射しが強烈なので体感温度はそれ以上に感じられる。自転車を漕いでいると、ドッと汗が噴き出してくる。でも、時折吹いてくる風は涼しくて心地良い。
 集落を囲む一周道路を越えて、“ペムチ浜”の辺りから“高那崎”へと伸びる広い道路へ出る。この道路は、大概人も車も滅多に通ってないので「道路独り占め」な状態だ。これはこれでなかなか快適なのだが、一方で「う〜ん、この道路って無駄なんじゃないの…?」という気がしないでもない。
 波照間の南側の辺りは、ここ数年あちこちで何やら大規模な開発工事が行なわれている。はじめて訪れたときには鬱蒼と茂る雑木林だった場所も、今はすっかり切り拓かれていて、恐らく農業用の貯水池と思われるものなどが造られていたりする。珊瑚の白いダート道もどんどんと姿を消し、アスファルトの道路に変わっていく。僕もKも、こういった光景を見ると「あまり変わって欲しくないよね…」と少し寂しい気持ちになる。

 “最南端之碑”に着くと、そこには十数人の観光ツアーの団体客が居た。少々年齢層が高めな団体客に混ざるようにして、僕らも周辺をフラフラと歩く。もう何度も訪れているので、さすがに「最南端に来た〜!」というような感慨は残念ながらほとんど無い。でも、この辺りは解放感があって実に気持ち良い。突端なので風は強いのだが、今日のように暑いとそれもまたイイ感じ。
 “最南端之碑”からさらに断崖へと続く岩場の先に行き、崖の上から海を見下ろす。ここから見下ろす海の色が、また感動的に美しいのだ。“ニシ浜”の海の色とはまた違った、濃くて深い青色の海に思わず引き込まれそうになる。…ってそれは危険じゃんか。
 ツアー客のひとりが、僕らと同じ場所から海を見下ろし、「おお!」と感嘆の声を上げた。そして空かさずツアー仲間に向かって、「お〜い、こっちの海はスゴイぞ〜」と呼びかけた。
 「こっちの海の色も凄く綺麗よ〜」と、今度は別のツアー客が岩の裂け目から海を覗き見ながら声を掛ける。そう、そこの裂け目から見る海も透き通るターコイズブルーが実に綺麗なのだ。
 あ〜、やっぱり一刻も早くニシ浜に行きたい!僕はKに「そろそろニシ浜に行こうよ」と催促する。
 「そうだね、あとは最終の船の時間まで、ニシ浜でのんびりしよう」と、Kも同意する。よっしゃぁ〜!それじゃあニシ浜にレッツゴ〜!!
 

空港から“高那崎”経由で“ペムチ浜”に至る道。
自転車で走るのは快適でイイんだけど…
あまり必要性を感じないぐらいに立派。

   

それが証拠に歩道には草がビッシリ。
いかに普段人が歩いてないかを物語るような。
自然の生命力も感じたりする。

  

“最南端之碑”付近には団体ツアーの皆様が。
団体ツアーって年齢層が高めだよね。
お得な値段で旅行、という賢い選択なのかも。

  

…もう何度も見てますが。
ちなみにこれは“最南端之碑”じゃないみたい。
でも、ここで記念撮影する人も多いです。

  

このショボい(失礼!)のが“最南端之碑”。
しかしこれはこれで味わい深いと思う。
僕は好きです、この碑。

  


…これは…政治的な臭いのする石碑(^_^;)
以前来たときは日の丸部分が破壊されてたけど…
その関係の人が修復したんだろうか?

  


“はてるまの碑”の石の道の果てでKは何を思う?
ちょっとインタビューしてみましょう。
「え?ただ海を見てただけだよ」「…」

  

向こうに見える『星空観測タワー』。
何度も波照間に通ってるのに、未だ訪れたことが無い。
波照間で一泊したことすら無い!

  

この周辺はゴツゴツとした岩場が広がってる。
結構荒々しい景色ではあります。
断崖から下を見ると…結構怖い。

  

“高那崎”を望む。
ちょっと本島の“喜屋武”あたりを彷彿とさせる眺め。
もしくは“残波”とかね。

  

う〜ん、なかなか日本海チックな世界。
ここは結構風も強いし。
高所恐怖症の人は危ない?!

  

でも、岩の裂け目から見える海の色は絶品!
みんな思わずため息をつくほど。
こういう色のところって、深くなってるんだよねぇ。

  

 「…でも、ビールが欲しいなぁ。さっきの売店で買えなかったからね。もう一度集落に戻って売店でビールを買ってこうよ」とKが言う。そう言えば、さっき冨嘉の売店の自販機で買ったジュースは…ありゃりゃ、すっかり温(ぬる)くなっちゃってます。僕らは生温いジュースをチビチビと飲みながら自転車を漕ぎ、再び集落に向かうことにした。
 『波照間空港』などをわき目に見ながらペダルを漕いでいると、道のあちこちで島の人たちと擦れ違う。そのほとんどがオバァかアンマーなのだが、僕らはいつものように擦れ違う人擦れ違う人に「こんにちは〜」と挨拶しまくる。離島で擦れ違う人とは、ニッコリ笑顔でご挨拶。他愛ない挨拶だけの遣り取りなのだが、それだけでとてもほんわかとしたやさしい気持ちになれる。
 「こんにちは〜」 「あい、どこから来られたの〜」 「東京から〜」 「ああ、それはそれは…」
 「こんにちは〜」 「こんにちは〜。今日は天気が良くてよかったねぇ」 「ホントにそうですねぇ」
 知らず知らずに顔がにやけてきてしまう。何だか幸せだなぁ。
 …しかしKはと言うと、どうやらビールのことで頭が一杯なのか、いつになく先を急いでいる様子だった。ついつい置いて行かれ気味になってしまう僕を気にも留めず、彼は集落の中心部を目指してズンズンと突き進んで行く。まったく、とことん風情というものを解さないヤツである。
 
 『名石売店』に着く。ここはたぶん、波照間で一番大きな売店だろうと思う。集落のほぼ中心部に位置し、客の入りも恐らく一番多い店なんじゃないかな?僕らはさっそく缶ビールやお茶などを購入する。さて、これで準備万端!それじゃあ、今度こそ張り切ってニシ浜に行こう!
 まだ時刻は12時を少し回ったところだ。最終の船は午後4時半。たっぷり4時間近く浜辺でのんびり出来る。まさしく“至福の4時間”だ。しかも、この4月にニシ浜を訪れたときは海に入らなかったので、ニシ浜で泳ぐのは2000年の10月以来のことだ。2年ぶりに入るニシ浜の海…いまからワクワクするぜ〜!
 集落から“コート盛”を右手に見ながら、海に向かって下っていく坂道をビュンビュン走る。製糖工場が見えてくれば、もうニシ浜はすぐそこだ。
 


『波照間空港』は小さくて可愛いです。
僕は一度も利用したことが無いんだけどね。
船のほうが本数多いし、何かと便利だし。

    

これは“農業用給水所”だって。
波照間では水は貴重。大切に使わないとね。
「ここで洗車はしないでください」だって(^_^;)

    

アンマーがクバ笠を被って歩いてる姿にホロッと。
が、目もくれずにその前方を突っ走る友人K。
Kという人物を的確に捉えたワンショット。

    

波照間の集落は極めて自然体。
竹富の街並みも好きだけど、こっちもイイよなぁ。
赤瓦の家屋もとても多いです。

  

これは…なんだろう?
たぶん水道関係の施設だろうとは思うけど。
海水淡水化施設の一部?

  


お墓。
僕が見た限り亀甲墓よりも家型のお墓が多かったかな。
離島は案外少ないかも、亀甲墓って。

  

ヤギ。黙々と草を食む愛らしいお姿。
黒島が“牛の島”なら、波照間は“ヤギの島”(?)
ヤギが好きな人ならたまらない場所でしょう。

    

集落の中心部にある『名石売店』。
たぶん品揃えは一番充実してるんじゃないかな?
店の広さもたぶん一番だと思う。

  

「JAの波照間業務取扱所の廃止」に反対する張り紙。
何も廃止にすることは無かろうに。
ちょっと考え直してよ、JA沖縄さん!

  


それにしても暑い!
10月だというのに30℃。しかも体感的にはもっと暑い。
陽射しが強いんだよねぇ、沖縄は。

  

ブーゲンビリアは青空によく映える。
いまや『ナビィの恋』のイメージが強い?
確かにこの花を見ると“沖縄”って感じがするもんね。

    

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