さぶちゃんは歌わない


 ホントだったらこの旅行記は、『沖縄本島・そば屋&食堂を食べ歩き!胃薬片手に食い倒れ!』とか何とかいう内容になるはずだった。――台風6号さえ来なかったら!
 沖縄出発2日前になって、台風が沖縄を直撃するかもしれない、という衝撃の事実を突き付けられた僕は、非情に残念だとは思いつつも、沖縄行きをキャンセル。こればっかりはどうすることも出来ない。泣く泣く沖縄の食堂巡りをあきらめるしかなかった。
 しかし、せっかく取った2日間の休みを、部屋でゴロゴロして終わらせてしまうのはもったいない。沖縄がダメだったら、どこか他の場所に行こう。…でも、どこに行こうか?広島、京都、大阪、金沢、恐山…う〜ん、決めかねるなぁ。
 で、あれこれと迷った結果、僕は“函館”に行くことにした。なぜ函館なのか、というと…実は大した理由は無かったりして。強いて言えば「夜景が見たい」というのと、「美味いものが食べたい」というぐらいのことかも。
 僕は、高校の修学旅行で函館を訪れたことがあった。そのときは五陵郭、元町、函館山の夜景、というコテコテの函館観光をしたのだが、正直言ってそのときのことはあまり印象に残っていない。とにかく団体行動が苦手なヤツだったので、どの観光名所を見ていてもどこか上の空だったような気がする。…って言うか、誰でも修学旅行ってそんなもんでしょ?あんまり熱心に観光したりしないよね?わりとどうでもいいことばっかり憶えてたりしてさ。
 あれから16年の歳月が流れ(うわ〜、そんな昔のことなのか!)、少しは大人になったはずの私。今の僕が函館を見て歩くと、果たしてどんなふうになるのか。それもちょっと気になった。
 
 7月9日、羽田空港を7時35分に発つ飛行機に乗る。思えば、僕は沖縄に行くときにしか飛行機を利用していなかった。言ってみれば“沖縄以外の目的地への初フライト”という記念すべき瞬間だったのだが、僕は離陸する前からすっかり爆睡。函館空港に着陸するときの衝撃で目が覚めるまで、完全に眠っていた。寝ぼけまなこの僕の耳に、機内のアナウンスが聞こえてきた。
 「皆様、お疲れ様でございます。当機は函館空港に到着いたしました。只今の函館の天気はくもり、気温は摂氏18℃。あいにくの曇り空ではございますが、ここ一週間は雨の予報は出ておりません」
 えっ!じゅ、18℃?!マジですか?!ここ数日の東京は毎日30℃前後の真夏日が続いているというのに、18℃だなんて…
 午前9時の函館。飛行機を降りた途端に辺りはひんやりとした空気に包まれた。いやぁ〜涼しい!おまけに空気がさらりとしてる。湿気がほとんど無い。これが函館の7月なのか?それとも、今日がたまたま寒いだけ?
 空港から外に出ると、その驚きはさらに強まる。風が涼しいを通り越して冷たくすら感じられるじゃないか〜!念のためにと思って長袖のシャツを着てきてよかった。
 とまぁ、まずはその気候の違いにかなりのショックを受けたのだが、そうそう気温にばかり気を取られてもいられない。まずは函館市街に移動しなければ。
 空港のバスターミナル(と言ってもかなり簡素なターミナルだった)に行ってみると、ちょうどJR函館駅へ向かうバスが待っていた。僕はそのバスに乗り込み、函館駅へ向かうことにした。
 
 バスの窓から見える空は、かなりどんよりとした曇り空。今にも雨が降り出しそうな感じだ。ホントなら晴天の函館を歩きたいところなんだけど、この際贅沢は言わない。せめて雨さえ降らなければ…
 バスが空港から、温泉で有名な“湯の川”を経て市街地に入ると、だんだんと辺りが活気付いた雰囲気になってくる。あっ、チンチン電車だ!公道のちょうど真ん中を市電が走って行く。自動車と比べるとゆっくりとしたスピードで走るチンチン電車が醸し出す、なんとも穏やかな風情がイイねぇ。
 などと街の様子に見入っているうちに、バスは函館駅前にある『函館ハーバービューホテル』というデカいホテルの前で停車した。さ〜て、いよいよ函館巡り開始だ〜!
 


函館空港内。
感じとしては石垣空港よりちょっと大きいぐらいかな。
初めて沖縄以外の空港に着陸しました(^_^;)

  

これは結構便利なバスです。
30分ごとに運行しています。
タクシーで移動するよりずっとリーズナブルだしね。

  

このバス、観光バスを改装したものみたい。
思わずバスガイドさんを探しちゃったりして。
もちろん、ガイドさんは乗ってません。

    

函館の海。しかし天気が良くないなぁ。
防波堤に絵を描くのは全国的に人気みたいだねぇ。
やや小学校の壁画チックな絵ですけど。

  

駅前商店街の路地裏。
映画館が見えます。このうらぶれた感じに心惹かれる。
後でたっぷり路地裏巡りをしよう♪

  

 函館駅に着いて、意気揚揚と函館巡りをはじめようと思ったのだが、ここでハタと足が止まる。…どこに行こうか?
 今回の函館旅行は、直前に思いつきで決めてしまったことだったので、事前に何の予備知識も持たないまま、ここまでやって来てしまった。いくら修学旅行で一度訪れている土地だからとはいえ、さすがにこのまま“函館無知”な状態で街歩きをすることが出来るのかどうか、ちょっと不安だったりもする。かといって、今さらガイドブックを買うのも少々バカバカしいし…
 と、そんな僕の目の前に『朝市→』と書かれた案内表示板が飛び込んで来た。矢印の方向を見ると、駅舎のすぐ向こうに海と人ごみと、そして立ち並ぶ店舗が見えた。そうか、まずは朝市だな。ちょうど腹も減ってるし、ここは朝市で何か美味いものでも食うか。何しろここは北海道、魚介類の宝庫。こんな朝っぱらから海の幸を食べられるなんて、そりゃあもう最高な気分でしょ〜♪
 
 函館の朝市は、函館駅のすぐ裏、歩いて1分。これほどアクセスのいい朝市も珍しいだろう、たぶん。午前4時頃から昼まで営業(?)しているそうだ。魚介類を扱う店はもちろん、あらゆる食料品店や雑貨店、そして食堂など約300店舗を越える店がひしめく巨大マーケット。縦横に巡る小路をうっかり闇雲に入ると迷うこと請け合いだ。
 「おにいさん、毛カニはどう?毛カニは!」 「メロン買っていきなよ。美味しいよ、夕張のメロンだよ〜」
 「捕れたてのウニだよ〜。おにいさん、食べて行きなさいよ〜」 「イカだよ、新鮮なイカ〜!」
 ちょっと市場の中の通りを歩くと、右から左から前から後ろから、とにかくやたらと呼び込みの声が無尽蔵に掛けられまくる。で、そんな声にうっかり捕まろうものなら、たっぷりとセールストークを聞かされてしまうのは、ほぼ間違いナシ!って言うか、実際あっちでもこっちでも店先で捕まってる観光客の皆さんの姿が…
 かく言う僕はというと、毛ガニも夕張メロンも買う気は毛頭無い。お土産にはまったく興味は無いのだった。…ところで、この朝市で一番目に付くのは、やっぱり毛ガニをはじめとするカニ類の生き物。花咲ガニ、タラバガニなどが店頭を赤く飾り立てる。これだけカニが並んでいると、もはやその有り難味はだんだんと薄らいでしまう。「ここもカニ、あっちもカニ。カニだらけ。もういいよ、カニは…」なんてね。“毛ガニ1尾¥10,000”なんていう値札を見ても、あっさりと受け入れてしまう自分が居る。これが観光客の財布の紐を緩くする一因か。カニとメロンが並んで売られている店。考えてみれば何とも高級なものを扱う店ばかりが軒を連ねているわけだ。そこにウニだの数の子だのもついてくるんだから、およそ庶民的な食生活とは隔絶の感あり。これはもう完全に観光客向けの市場なんだろうなぁ。
 
 とにかく何か食事に在り付きたかった僕は、飛び交うお誘いの声を遣り過ごしながら目に入る食堂を片っ端からチェックする。う〜ん、どこの店で食べようかなぁ。路地裏に並ぶ食堂の前には、これまた呼び込みのおばちゃんやおねえさんが居て、通りすがる人々に声を掛けまくっていた。食堂にまで…
 「はい、おにいさん!お昼ご飯はまだ?」と、おねえさんが僕に向かって訊いてくる。
 「(お昼ご飯って、まだ午前10時…)う〜ん、まだ食べてないけど…」
 「だったらウチで食べてって!お昼には終わっちゃうから〜」
 ま、ここでもいいかな。そろそろ食堂チェックに疲れた僕は、やたらと威勢のいいおねえさんに促され、『天狗食堂』という店に入る。
 テーブルに着いてメニューを見ると、さすが函館の朝市、魚介類メニューがメチャクチャ充実してる。が、僕は迷うことなく“三色丼”を注文した。この三食丼、丼の上に乗せる具を、ウニ・イクラ・ホタテ・カニ・エビ・鮭の6種類の中から3種類選ぶことが出来る。さらに、これらの具のうちの5種類を盛った“五色丼”なんてのもあったのだが、さすがにこれは贅沢すぎると思い(←貧乏性)、三色丼をオーダーしてみました。ちなみに僕がチョイスした具は、ウニ・イクラ・カニ。
 ほどなく目の前にやって来た丼は、…ちょっとメニューの写真とは微妙に違う気もするけど、やっぱりスゴイ。
 「もうお醤油は掛かってるので、そのまま食べてくださいねぇ〜」と給仕してくれたおばちゃんのアドバイスを受け、そのままウニの部分からパクッと!…美味い!ウニが甘い!ウニがとろける!あ〜、これだったら三色丼じゃなくてウニ丼を頼んでもよかったなぁ。じゃあ、イクラは…美味い!イクラがプチプチ!これだったらイクラ丼を頼んでもよかったなぁ。じゃあカニは…
 …一生やってろ!って感じだが、要するにどの食材も実に美味かったのだ。とりあえず海の幸に関してはさすが函館、外れは無い。僕は丼に集中、かき込むような勢いで食べ終わってしまった。僕よりも前に入店していたお客さんは、まだ食事をしている。ちょっと恥ずかしい。

 これで胃も満たされたし、それでは今度こそはりきって函館観光だ!…って、だからこれからどこに行くんだって。
 

函館駅。なかなか味のある駅舎です。
この駅前ターミナルはかなり活気がある。
でも、さらに活気があるのは…

  

有名な“函館朝市”。
お客の多さもさることながら、呼び込みも賑やか。
店側の「買わせてやるぞ〜」パワーが炸裂。

  


真ん中にあるのが一応メインの市場なのかな?
まぁ、どれがメインかなんてどうでもいいのかも。
何しろ店は300店舗以上!全部見切れないよなぁ。

  

このおじさんの持ってるものに注目。
市場では魚介類だけじゃなく、野菜も売られてます。
洋品店だって文具店だってあるのだ!

  

大きなアーケードの中には様々な商品が。
いかにもな土産物も多数置いてあります。
この中は比較的呼び込みがおとなしめかな。

  

乾物や漬物、ラーメンに銘菓…
まさにお土産天国。
…頭上の商店街風な飾りがショボくて味わい深し。

   

食堂が並ぶ小路。
どこもメニューはそれほど変わらない気がする。
後は好みと相性の問題か?

  

『天狗食堂』の中。サインが壁にびっしり。
右端にはさぶちゃんのポスターがしっかりと。
♪永谷園のぉ〜〜〜

  

『天狗食堂』の厨房は通りを挟んだ向かい側にあります。
あちらはカウンター数席のみの狭いお店です。
でも、それはそれでイイ雰囲気かと。

  

海産物好きなら胸が躍るようなお品書き。
ウニ!イクラ!カニ!ウニ!イクラ!カニ!な世界。
ちなみに右の下から2番目が“三色丼”です。

  

で、これが出て来た“三色丼”。
…少々印象がお品書きと違うような気がするけど(^_^;)
でも、味はかなりグ〜♪なので、OK!

  

 「まずは函館の情報を仕入れないことには」と思い、駅まで戻ってみると、まさにそんな僕を狙いすましたかのように駅舎のすぐ隣りに『函館市駅前観光案内所』なる建物があるのに気づいた。よし、入ってみることにしよう。
 「いらっしゃいませ〜」と、従業員の女性。空かさず「はこだてガイドマップはお持ちですか〜?」と言う。「へ?いや、持ってませんけど…」と僕が言うと、女性はさっと六ツ折になったガイドマップをくれた。
 さらに案内所の中にあるパンフレットの類を漁っていると、“市電・市バス一日乗車券”なるものがあるらしいことが分かった。
 「あの〜、この一日乗車券っていうのは、市電と市バスが一日乗り放題、降り放題ってことですか?」
 「はい、乗り降り自由です。函館山の夜景をご覧になるご予定でしたら、駅のターミナルから出ている函館山の頂上まで行ける夜景観光バスにもご乗車いただけます」
 ほほう、そりゃ何だかお得な感じだ。¥1,000でチンチン電車&路線バスがいくらでも利用できるなんて。
 「函館の主な観光スポットは、この乗車券ですべて見て周れます」
 僕はすぐさまこの一日乗車券を購入。で、案内所を出て、そのままさっそく市電の乗り場へ直行。

 市電――チンチン電車は、朝〜夕方までは約5分〜10分間隔で運行している。これが実に便利。市街地はもちろんのこと、五陵郭や湯の川温泉にもラクラク移動できる。これにさえ乗っていれば、函館の名所みどころのほとんどを攻略可能。電車なので当然渋滞知らず、ついでにチンチン電車特有の趣きまでも楽しめるとくれば、まさに一石二鳥三鳥なトランスポーターなのだ。
 バス停と駅のプラットホームを足して2で割ったような停車場に、1両編成の可愛い電車が滑ってくる。ウキウキしながら乗車すると、車内の雰囲気は路線バスそのままだった。整理券で料金を精算するシステムも、窓枠に付いている“次に降ります”のボタンも、車内のアナウンスも、まったく路線バスと同じ。
 乗客は観光客が少し多めだったが、もちろん地元の人も居た。ちょうど吊革に掴まって立っている僕の目の前に座っていた地元のおばあちゃん3人組は、世間話に夢中になっていて、降りるはずの駅を乗り過ごしてしまったらしく大慌て。
 「あれ!“市役所前”を過ぎちゃったよ!」 「あ〜、ぜんぜん気が付かなかった!」 「次で降りなければ!(車輌の)前のほうに行ってよう、前のほうに!」
 そう言って、ぞろぞろと前の降車ドアのほうへと歩き出すおばあちゃん3人組。何となくのどかな気分になったりする。
 
 市電は“十字街”の停車場に到着。函館駅前からほんの10数分の乗車だったが、なかなか雰囲気があってよかった。僕は十字街で下車した。
 この十字街の停車場からは、元町の教会・洋館群や函館山、そして金森倉庫群などのスポットへ行くことができる。…これだけいろいろな場所が選択できるとなると、どこに行こうかかえって迷うよなぁ。
 

これは便利な『函館市駅前観光案内所』。
函館市、ということは、中の従業員さんは公務員?
ちょっとイイなぁ、こういうお仕事。

  

このテレホンカードみたいなのが“一日乗車券”。
他にも“二日乗車券”などがあるらしい。
これ、とても重宝しました。

  

駅前にある大きなデパートの2ショット。
左が『和幸』、右が『棒仁森屋』。
…棒仁森屋って、何かインパクトがある。

  

市電の停車場。
何とも言えない風情あり。
こういうの、好きなんだよねぇ。

  

車輌は数種類あるみたいです。
色も図柄も車体広告もまちまちで個性的。
レトロな市電も期間限定で走ってます。

  

これは『十字街』の停車場。
ここからいろいろな観光スポットに行けます。
ある意味、函館の中心と言えるかも。

  

 ま、とりあえず“金森倉庫群”の辺りに行ってみようか。修学旅行のときには行かなかった場所だし、。
 市電の停車場から海のほうへと歩くと、程なく赤レンガの建物が立ち並ぶ一角に突き当たった。この倉庫群は、明治時代に函館で様々な事業で成功を収めた渡邉熊四郎さんという実業家が、倉庫業を始めたのがそもそもの興りなんだそうな。…詳しくはガイドブックか何かをご覧ください。とにかく、そういう歴史的なことはさておいても、うむ、なかなかイイ感じじゃないか。ちょっと横浜なんかを思い起こさせる眺めだ(←横須賀出身なので…こういう例えは函館には申し訳ないんですけど)。あ、でも横浜の赤レンガ倉庫よりももう少し風情があるかもなぁ。
 この倉庫群周辺は、ちょっとしたアミューズメントエリアのようになっていて、“金森倉庫群”“BAYはこだて”“はこだて明治館”などのレンガ造りの建物群は、洒落たショップやレストランとして観光客や若い人に人気があるらしい。中をちょっと覗いてみると、女性向のアクセサリーや小物雑貨などが目立つ品揃えだ。
 …ふと思うんだけど、いわゆる観光地ってかなり女性を意識してるよねぇ。沖縄も鎌倉も、そしてここ函館も、どちらかというと女性の観光客向けの色が濃い。男の観光客が「わぁ、オルゴールだぁ♪」とか「ステキなガラス細工。これ、買っちゃおう♪」なんて図を想像するに…ちょっとイヤだよなぁ。
 女性をターゲットにしたほうが、いろいろと効果的なんだろうか。まぁ、確かに男はあまり観光地にお金を落とさないような気もする。あ、僕もその典型か?さっきの朝市だって、何も買わずにほとんど素通り状態だったし。で、結局ここでも何も買わないし。
 
 それにしても、なんて涼しいんだ。長袖のシャツを着てきて、ホントによかった。東京を発つときは早朝でも暑苦しく感じた長袖だったが、函館ではちょうどよかった。…いや、むしろこれでも薄着なぐらいだ。その上、この赤レンガ倉庫の並ぶ界隈は海っぺり。少し強めの潮風が吹きつけてくるのでなお一層肌寒く感じられる。
 周囲の景色と雰囲気をしみじみと眺めながら歩いていると、次第に「今、俺は函館に居るんだなぁ」という感慨を意識しはじめてきた。この町並みを歩きながら何か歌を口ずさむなら、さしづめ『白い恋人たち』(桑田佳祐)といったところか(夏だけど)。まぁ、少なくとも♪は〜るばる〜来たぜ函館ぇ〜(北島三郎)、ではないだろう。
 僕がこの辺りを散策しているときには、あまり観光の人の姿も無くて、倉庫群はとても静かだった。函館の街は、思ったよりも静かな印象。駅前は結構賑わっていたのだが、そこを離れると人影もめっきり減って、どこかしっとりとした雰囲気に包まれていた。こんな趣きたっぷりな街には、このしっとり感が実にふさわしい。
 …などと思っていたのも束の間、倉庫群を離れて函館山のほうへと移動すると、状況は一変しちゃうんですけどね。
 

1階部分は和風、2階は洋風。
この和洋折衷な感じが明治大正の趣き。
ちなみにこの建物はレストランだったと思う。

   

いよいよ見えて来た赤レンガの倉庫。
中には現役の倉庫もあるのかな?
軽トラックやフォークリフトとかも横付けされてたし。

    


向かって右側の並びは『金森洋物館』。
お洒落な雑貨類がどっさりな、女性向けなお店。
左側の倉庫が個人的に面白かった。

 

このいかにも倉庫然とした雰囲気。
“使用中”のランプもイイねぇ。
…でも、これは何の倉庫?冷蔵庫か何か?

  

“金森倉庫群”とそのプロムナード。
洒落たムードです。
奥に見えるのは函館山です。

   

この倉庫群を作った渡邉さんは明治の実業家。
函館に様々な功績を残したスゴイ人物だったらしい。
さっき出て来た『棒仁森屋』も彼の残したもの。

  

倉庫群は港に面している。
…当たり前か。
何となく北っぽい港の光景。

  

レンガ壁に歴史有り。
この色の褪せ具合と蔦がイイ味出してます。
カップルに人気があるのも分かるよね。

  

これは『BAYはこだて』というゾーン。倉庫群に隣接。
これまた洒落た佇まいです。
中はバーやレストランになってます。

  

これもすぐ近くにある『はこだて明治館』。
昔は郵便局だったんだって。
内部は(主に)オルゴール屋さん。

  

う〜む、分かりやすいね、この「つきぎめ」は。
「月極」よりもこっちのほうがピンと来るよね。
この月決め、他にも幾つか見かけました。

 
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