プチ九龍城 〜陰界への誘い
 

 去年の5月にもここで取り上げた『中野ブロードウェイ』。駅前商店街風なアーケードの奥に、一見何の変哲もないショッピング・モールのような顔をして鎮座しているのだが、中に入ってみるとアラ不思議。ほとんど実用性皆無なマニアックなお店がた〜くさん♪おまけに、謎めいた団体の事務所や病院なども揃ってたりする。…とても面白い空間なのだ。
 縦に長い建物の中に、“ブロードウェイ通り”と“エレベーター通り”という、細い通路が2本並んでいて、その通りを挟むように間口の狭い店がひしめいている。その佇まい自体も一種独特な雰囲気を醸し出している。
 このごった煮感覚は、ちょっと他のモール街では味わえない。

 僕は、ときどきこの『中野ブロードウェイ』をフラッと覗きに来る。べつにコレといって欲しい物があるわけじゃないし、店に特別な変化が訪れるわけでもないのだが、中野界隈に行けば必ず立ち寄ってしまう。
 個人的には、『ガロショップ・タコシェ』という店がかなり好きだったりする。ここは、その名の通り雑誌『ガロ』に縁がある、あるいは“ガロ的”(←こういう言葉は好きじゃないけど)な人々の著書やCD・ビデオ、小物なんかが扱われている店。いまやなかなか入手するのも一苦労な観のあるミニコミ誌や自主制作本など、ディープな商品が目白押しなのだ。
 『寺山修司実験映像ワールド』なんていうビデオが全巻揃ってるし、なぜか沖縄関連の本までも置いてある。ちなみに、僕が訪れた時期には“官能劇画特集”みたいなコーナーが出来ていた。“凌辱”とか“被虐”とか“緊縛”とか、そういう淫靡な文字がピッタリ!なイラストや漫画がた〜くさん♪(なんで♪なんだよ)ってな状況。…濃いよなぁ。
 
 アニメ関係のグッズ(セル画とかも…)、コスプレ用の衣装、ゲームセンター、香港のCD、リカちゃん人形やバービー人形のための手作りのコスチューム…などの、極めて客層が限定される商品を売る店舗と同じフロアに、なぜか婦人服や呉服を販売する店がある。目ん玉飛び出そうな高級ブランドの腕時計を扱う店や、プレミアのついたテレカやコインを取り引きする店があるかと思えば、“一枚\100”の格安投売りを実施する中古CD屋もある。占いやオーラ写真、精神世界関係の書籍専門店もあるし、そうかと思えば南国チックなカラフルなアクセサリーを置くお店もある。
 …とにかく、かなり振り幅の極端な店が渾然一体となっている。唯一の共通点があるとするならば、それは“実用性が無い”、“それが無くても生活には何の支障も来たさない”、ある意味無駄な物ばかり、ということぐらいだろうか。
 
 …でもね。
 例えば、“リカちゃん”や“バービー”などの人形に着せる洋服を売っているお店。狭い店内で、店員さんとお客さんが和気藹々とした雰囲気で“お人形さんのお洋服談義”に花を咲かせていたり。
 例えば、アニメのセル画を扱うお店。その極めて平面的な原色の絵を、ジッと熱い視線で見つめているお客が居たり。
 こういう人たちを“オタク”とか“マニア”などという一言で片付けてしまうのは簡単だけど、彼らにとってはきっと、掛け替えの無い大切な拠り所のひとつなんだろうなぁ、と。
 …なんて、まるで他人事のような顔をしてる僕だって、実は“沖縄オタク”だったりするわけだしね(^_^;)
 とにかく、こういうことにまったく興味のない人にとっては、てんで価値の無い魔窟・『中野ブロードウェイ』。
 かつては青島幸男・前都知事も住んでいたという(この建物の上の階は、住居になっているのだ!屋上にはプールまであるらしい!)深遠かつ空虚感漂うこの場所は、「ふざけやがってコノヤロ〜!」な脱力感と、「分かっちゃいるけど止められない♪」な中毒性を併せ持つ、クレイジー・キャッツな異空間なのだった…って、強引&大袈裟。
 

これは『中野サンプラザ』。
ひと昔前は外タレなんかもコンサートに利用してた。
今はあまりパッとしない感じがするけど。

  

ブロードウェイ内。七夕飾りが賑やかですね。
そして“ねぶた”風なイラストまで飾られてます。
…しかし、なぜ“ねぶた”…?

  

“ペットショップ”ならぬ“ペット・グッズ”を売る店。
犬のプリントされたTシャツやシールなどが大量に。
仔犬の斡旋もしているらしいが…

   

アイドル関連の出版物の専門店らしい。
『トロピカ〜ル恋して〜る』って、どんな歌?
なぜか古典的ゲーム“オセロ”も売っている…

   


山口百恵とブルース・リーと北斗の拳。
ついでに『タッチ』のみなみちゃんまで。
…脈絡らしきものが見当たらない。

  

何だか、普通の家の玄関みたい。
ここ、店なのか?!
インターホンがあるぜ、インターホンが。

  

お医者さんも勢揃いしています。
『ブロードウェイ眼科』に『ブロードウェイ薬局』!
“耳鼻”の“鼻”が“ビ”なのが可愛いかも。

    

か、株式会社?!
水泳を振興する会社って?
水着でも販売してるんだろうか?

  

“精神世界マンダレイ、絶賛放映中!”
…何だ?その“マンダレイ”ってのは?
で、どの辺で放映中なんだ?

   

実写版『ゴルゴ13・九竜の首』(^_^;)
ゴルゴに扮するサニー・千葉。若過ぎ!
志穂美悦子や鶴田浩二も出演している模様です。

  

こんなテナントまでしっかり入ってます。
でも、看板(?)は紙製。
しかも、事務所内での会話が外に筒抜け。

  

すごいよね、『ブロードウェイ薬局』って。
他の場所ではなかなかお目に掛かれないでしょ。
本場のブロードウェイにも無さそうだし。

   

3階を見下ろしたところ。
例によって『まんだらけ』が幅を利かせております。
『まんだらけ』…マニアな世界だな(^_^;)

  


えっ?!また新開店?!
中野ブロードウェイが『まんだらけ』一色に…
ま、べつにいいけどね。

  

サイババ。そして明日香会の占い師。
どちらも胡散臭さではいい勝負。
霊神占い&インドの神秘のお香占い。どっちかにしろ!

  

どこかチープ感が漂う場所だけど、こんなものが!
メチャクチャ高価な時計。
自家用車2〜3台買える勢い。

   

70年代アングラ系〜80年代サブカル系専門店。
実は、密かにお気に入りの店♪
こっそり沖縄関連の本も置いてあったりする。

  


コスプレの衣装(?)のお店。
「オーダーメイドやってます」だそうです。
僕はこういうのって、あまり好きになれません。

  


亜土…水森亜土?
きっとフレンドリーな美容院なんでしょう。
歌いながら窓に絵とか描いちゃったりしながら。

  

こういうのって、いまひとつ価値が分かんない。
欲しいと思わないもんな。
物に対する執着の薄いヤツなので。

  

脈絡のない店の配置。
コイン屋とラーメン屋が一緒に並んでるし。
こういうのがさらにカオスな世界観を増長。

  

食事処の店の前の張り紙。
素直に“傘”と書いたほうがラクなような気がするが?
遊び心なのか?

   

地下の飲食店街。
かと思えば旅行代理店があったり。
なんかヘン。まったくヘン。

  

裏口(?)から外界に脱出!
しかし、ここは若干の中毒性あり。
ただのモール街じゃない、ジャンクな世界。

  

中古CD屋の店頭のワゴンにて『5枚で\1,000』でGET!
左上から猿岩石、チャンバワンバ、シャンプー、MIYA&YAMI、C-C-B。
MIYA&YAMIを除くと、まったくどれもこれも…って感じ。
でも、ある意味ステキな5枚。愛聴しております(^_^;)