霊の吹き溜まり?な鎌倉
    
 鎌倉は、言わずと知れた“古都”である。
 そこには当然、血で血を洗う権力争いや、謀略、裏切りなど、禍禍しい歴史が刻まれているわけだ。
 となれば、良くない噂があれやこれやと噴出するのは、これまた至極当然のことで…

 “鶴ヶ丘八幡宮”から歩くこと約20分。閑静な住宅と緑深い小山の奥に、鎌倉でも一二を争う霊スポットがある。
 “北条高時 腹切りやぐら”だ。
 その名前からしていかにも縁起の悪そうな気がするが、まさしく縁起のあまりよろしくない場所。
 
 この“腹切りやぐら”は、比較的最近発掘された“東勝寺跡”のすぐそばにある。
 “東勝寺”は北条泰時が北条家の菩提寺として創建したものである。しかし元弘三年(1333)五月二十二日に新田義貞軍に攻め込まれ、追いつめられた北条高時ら一族870人あまりもの人が、この地で自害した。
 これで「何にも良からぬことが起こらない」と言うほうがむしろおかしい、と思えるぐらい、とにかく凄惨で残酷な歴史の潜む場所なのである。

 生い茂る木で薄暗い中、“腹切りやぐら”が現れる。
 “浄域”とされているが、その奥にある洞穴の中には卒塔婆と積み石があって、そこが“只ならぬ場所”だということが一目で解る。
 何とも言えない、気味の悪い静けさが…あまり長居はしたくない場所だ。
 
 しかし、この“腹切りやぐら”は、“祇園山ハイキングコース”という山道の出発点(逆から辿れば当然、終点ね)だったりする。
 ハイキングコースに“腹切りやぐら”…何だかイヤ〜なハイキングコースだ。
 で、このハイキングコースが、これまた薄暗くて細い山道が続いていて、心細くなること請け合い!なコースなのだ。
 “腹切りやぐら”とセットでどうぞ。って、あえて勧めないけど。
 

ハイキングコースに続く階段。
登リ口の左側に“腹切りやぐら”が。
実際には写真以上に暗〜い。

  

“腹切りやぐら”の入り口の立て札。
立て札自体がすでに怖い。
この奥には…

   

これが、やぐら。
入り口のデカイ卒塔婆と、洞内奥にある多数の卒塔婆。
…何ともヤな雰囲気だよ…

  

階段を登ると…
崖沿いの道に何やら怪しげな物体が…
まだなにかあるの?

  

これは何でしょう?
こっちが“腹切りやぐら”だと言う人もいるけど、
祠&鳥居だから、違うと思うんだけど…

  

ハイキングコース…と言われても…
左は緩やかな崖。
怖いだけじゃなく、わりと危険。


  

 それから、鎌倉(ホントは逗子だけど)と言ってもうひとつ思い当たる、全国区で有名な心霊スポット・“小坪トンネル”。
 これに関しては、とにかく体験談がムチャクチャ多く存在する。
 実際、僕が高校のときの日本史の教師も、このトンネルで怖い体験をしたと真顔で語っていた。
 その教師、普段はあまり余計なことを話さない人だっただけに、この霊体験談には妙な信憑性があって、当時僕の周辺では結構大きな波紋を呼んだ。
 さらにイヤなのが、その話が例の『リング』に通じるところがある話だったりすること。
 要約すると、教師が買ったばかりのビデオデッキを車に積んで、このトンネルを通過しようとしたとき、車の前方に白いフワフワとしたものが横切ったかと思うと、その白い物体が“人の形”になってトンネルの壁にスゥ〜ッと消えてしまったらしい。で、家に帰ってビデオデッキでテープを再生したら、テープがノイズだらけでダメになってしまった…というような話。
 その後、一緒にビデオを見ていた奥さんや子供が熱を出してグロッキーしてしまったそうだ。
 まだ『リング』が世に出るはるか昔の話だ。…ね、何だかイヤな話でしょ?

 …とは言え、僕はこのトンネルを今までに何度かくぐっているが、とりあえずまだそういう怖い思いをしたことがない。
 まぁ、霊感とかぜんぜんないからなぁ。これはこれで、恵まれていると言えるのかもしれないけど。
 

“小坪トンネル”。
前の車のナンバーが見えちゃうので、ちょっと加工しました。
霊の仕業で白っぽくなっちゃってるわけじゃないです。