こころの時間 其の五
 
 ≪御霊(ごりょう)神社≫

 先ほどの『虚空蔵堂』からさらに由比ガ浜の方へと歩き、途中に見える表示板に従って江ノ電の線路の方向へ進んで行くと、江ノ電の踏み切り越しに現れるのが、この『御霊神社』。鳥居のすぐ前を江ノ電が通りすがる様子は、まさに鎌倉ならではのシチュエーション。江ノ電ののんびりとした雰囲気と神社の静けさが、少しの違和感も無くピタッと収まる。なかなかいい感じだ。

 緑深い山をバックに建つ社は、こじんまりとしているものの実に趣きがある。周囲の樹木と相まってどこか幽玄としている。
 僕が社の周りを眺めていると、外国人の男女ふたりと日本の女性ひとりが社に近づいて来た。彼らの会話によると、外国人の男女はどうやらミャンマーからやって来たようだ。日本人女性が「ここは神社です」などと説明し、少々ぎこちない日本語で仏教と神道の話などを語る三人。…どういう接点で彼らが一緒に神社にやって来たのかは分からなかったが、例えば僕が外国の人を案内するときに、果たして神社のことやお寺のことをきちんと説明できるだろうか?そう考えると、ちょっと情けないよね。僕は自分の国のことを、正しく外国の人に説明できる自信が無い。この国で生まれ育ったっていうのにねぇ…
 もう少し自分の足元をしっかり見ていないといけないのかもしれない。これは、神社仏閣のことだけに限らず、日々の暮らしにおいても同じことだ。 
 「あなたの国・日本っていうのは、一体どんな国なのですか?」と訊ねられたとき、何を伝えればいいのか、何を知ってもらいたいのか。
 
 などとぼんやりと思いながら神社を出て、江ノ電の線路を渡る。そのまま来た道を戻ると、もう海が目の前に。
 

踏み切りの向こうに鳥居と社が見える。
なかなか面白い取り合わせかも。
警報音も心なしかちょっと控えめ?

  

鎌倉は猫が多い。
実に気持ち良さそうに日向ぼっこしてます。
何だかうらやましいなぁ。

  

不思議な存在感のある社。
幽玄とか侘寂とか、いろんな言葉が掠める。
境内は結構広い。

  

白い花が鈴生りでした。
…何の花かは分かりませんけど。
花の知識に乏しいのって、こういうときに後悔する。

  


鳥居越しに走る江ノ電を見る。
江ノ電、僕は大好きです♪
平日の昼間の西行きの便は、車内ものんびり。

  

住宅の裏をすり抜ける単線の電車。
場所によっては家とスレスレの至近距離を走る。
線路を横切る人も多いです(^_^;)

  

 由比ヶ浜海岸。“湘南”なんていうと、どうもオシャレな印象を持ってしまうんだけど、実際の鎌倉〜茅ケ崎の海辺は、結構生活感のある風景と出くわすことが多い。まぁ、何だかんだ言っても漁師町だしね。
 ましてやシーズンオフの海ともなれば、海岸に居るのはせいぜいサーファーか浜辺を散策する人ぐらいなもので、およそ華やいだ雰囲気は無く、どこか鄙びた感じさえする。
 この辺りにはワカメやシラス(ジャコ)を売るお店もいくつか並んでいる。とくにシラスは密かな(?)名産品で、タタミイワシや縮緬雑魚(ちりめんじゃこ)は、個人的にかなりオススメだ。捕れたてのシラスだったら、そのまま醤油で踊り喰い状態で食すのもオツですぜ♪
 
 しばらく由比ヶ浜の海岸線を緩々と歩き、心地良く気分が解れてきたところで海を後にして、僕は江ノ電の“長谷駅”まで移動して電車に乗った。
 次の目的地は、“北鎌倉”一帯。これまた僕が大好きな寺が目白押し!な場所だ。はっきり言って、北鎌倉だけで1日2日は過ごせますね、僕は。…でも、スケジュール的にそれはちょっと無理なので、今回はその中でもとくに好きな寺を厳選して周ることにしよう。
 

小さな商店街を抜けると海が目の前に。
ちょっと霞んでるけど、気持ちいいです。
水面がキラキラしちゃってます。

  

まぁ、沖縄の海のようにはいきませんが。
これはこれで僕は好きだけどね。
相模湾はわりとキレイだし。

  

おばあさんが海草か何かを拾ってました。
ひどく穏やかな昼前の海辺。
いわゆる“湘南”のイメージとはちょっと違う光景。

  

ワカメを取り込む夫婦。
風に乗って磯の香りが溢れます。
ワカメのお味噌汁、美味いよね〜。

  

洗濯バサミでぶら下がってます。
まさに“干して”ある、って感じ。
結構手間が掛かりそう。

  

江ノ電に乗って鎌倉駅に戻ります。
そこからJRに乗り換えて“北鎌倉”に。
いざ、古刹・名刹の密集地帯へ〜!!

   

帰路                  順路