何故馬肉を桜肉と呼ぶのか?という疑問


 僕はいわゆる“ギャンブル”ってヤツをほとんどしません。どうもその方面の才能は皆無みたいだし。なので、正直言って“競馬場”とは一生縁が無いと思っていたわけですけど、ひょんなことからつい先日、仕事で府中にある『東京競馬場』に入る機会があって、軽いカルチャーショックを受けました。僕の想像していた競馬場のイメージとはかなりのギャップ有り!場内は広くてキレイだし、軽食屋が豊富にあって(マックや吉野屋まであるんだよ〜)、おまけにちょっとした庭園まで在ったりして、これがなかなか面白そうな空間なのです。

 というわけで、今回はちょっと本格的に“競馬場探索”をしようと思い立ち、意気揚揚と競馬場にやって来たんだけど…どうやら競馬場には休場日ってのがあるみたいで、残念ながら今日は場内に入れない様子。さらに、今ここ『東京競馬場』は大掛かりな拡大工事を行なっているので、肝心の競馬場そのものにも迂闊に近寄れない状態。なんだよ〜、ガッカリ。
 しかし、かろうじて場外にある“日本庭園”は一般開放されていたので、せっかく来たことだしフラリと覗いて行くことにした。
 庭園には鯉が群れ泳ぐ池と、桜をはじめとする樹木があって、近所の人たちのちょっとした憩いの場になっているようだった。桜並木には、まるで雪のように花びらが舞い落ちていて、これがなかなか風情があって宜しい。やっぱり桜は染井吉野だよなぁ〜、などと思いつつ、ポカポカ陽気の庭園をしばらく散策。そう言えば、こうしてゆっくりと桜を見て歩くのは今年になってこれが初めてかも知れない。やや葉桜っぽくなってしまってはいるけれど、それでもこうして桜の下を歩くと「日本人でよかったなぁ」などとしみじみ思ってしまったりする。桜の花に寄せる特別な思い入れって、日本人独特のメンタリティだよね、たぶん。

 競馬場を訪れた本来の目的も忘れ、桜見物にすっかり気を善くしてしまった僕。競馬場の周辺を周っていると、『安養寺』というお寺に差し掛かった。ここの参道にも桜が植わっていて、桜のアーチとなっていた。う〜ん、これまたイイじゃないか〜。風が吹くとパラパラと桜の花びらが降ってくる。儚(はかな)くも艶(あで)やかなこの趣き。
 …そう言えば、賭け事にも同様のことが言えるのかもねぇ。大概の人はパッと賭けて、パッと散っちゃうわけだよねぇ、恐らく。ギャンブルって華もあるけど儚いもんだよなぁ。夢と希望が一瞬のうちに…なんてこともザラだろうしなぁ。
 「競馬は人生の比喩ではないのだ。 人生が競馬の比喩なのだ。」と言ったのは寺山修司。そして「お馬で人生アウト」という言葉を競馬新聞に書き残して某競馬場のトイレで自害した中年男性。競馬好きが昂じて近くに棲み付いてるらしい見栄晴氏(欽ちゃんファミリー)…人を狂わせる妖しい魅力に満ちた競馬なるもの。
 一方、「桜の下には死体が埋まっている…」というのは『桜の森の満開の下』。「静心無く花の散るらむ」と詠ったのは紀友則。花見と称してドンチャン騒ぎをする酔狂な人々…何だかちょっと似てるような気がしないでもないね。
 頭上から舞い落ちてくる花びらが、一瞬ハズレ馬券とダブって見えたりしてね(^_^;)
 

『東京競馬場』は只今改装工事中。
益々巨大なギャンブル場になりそうです。
競馬をしない僕も何だかワクワクします。

  

今日は完全休場してるみたい。
もっとも工事期間中はここでレースはやらないのだ。
それでも休日には沢山の人が集まります。

  

工事用クレーンがフル稼働。
競馬場にはまったく近づけない。
いつ頃工事が終わるんだろうねぇ。

  

場外にある日本庭園は解放されてました。
桜見物に来ている人もかなり居ました。
今日は暖かいし絶好の花見日和。

  

池には東屋も完備。
ゆっくりと風情を堪能することも可能です。
規模自体はあまり大きくない庭園ですけどね。

   

水面に浮かぶ桜の花びらと、その下を泳ぐ鯉。
おお!ジャパニーズ・ビューティー!
…工事の騒音がちょっと気になるけど(^_^;)

   

枝垂れ掛かる桜と瓢箪池。
これが競馬場だということを忘れさせる景色。
花が舞い散って、実に綺麗でした。

   


満開の時期を少し過ぎちゃったけど、満足。
夜桜も妖しい雰囲気があってイイよね。
花見の宴会はちょっとパスしたいけど。

  

競馬場西門の近くにあった『安養寺』。
桜のアーチの奥に山門と仁王像。
結構情緒のある参道でした。

   

桜には“華”があるなぁ。
“ド”がつくほど日本的なこの叙情観。
アメリカ人には分かるまいて。(←差別的発言?)

  

木の節から生えた若枝。
生きてる、って感じがする。
でも、確か桜の木には寿命があるんだよね?

  

こちらは『妙光院』というお寺。
竹林と山門のコントラストがなかなか渋い。
これまた日本的情緒に溢れております。

  

競馬場西門付近にはこういう呑み屋が数軒あります。
何だか妙にしっくり来るよなぁ、この佇まい。
赤ら顔のオヤジの顔が目に浮かぶ…

  

若い女性の競馬ファンも増えた、と言うけれど…
こればっかりはさすがに敷居が高そう。
こういうのも伝統美っていうの?

  


で、呑むと近くなるのがお小水(^_^;)
周辺住民の方もいろいろ大変だねぇ。
軽犯罪法違反!改めて言われると神妙な気分。

  

競馬場の向かい側にあった『馬霊塔』。
府中の馬舎で絶命した馬を供養する塔みたい。
人のために(?)頑張ったお馬さんたち、安らかに。

    

 『東京競馬場』から程近いところにある、『大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)』。たぶん武蔵野一帯では一番大きな神社なのでは?…とは言っても、僕が好きな“ちょっとヘンな神社仏閣”とは違う、極めて由緒正しいお社なので、そういう意味ではあまり面白味が無いんだけど(←そもそもこの基準自体が神様への冒涜って感じ)。
 先月の初め、ここで偶然、映画監督の鈴木清順を見掛け、「わ〜!清順御爺だ!サインもらっちゃおうかな?!」とドギマギしながらも、結局何も出来ずにそのまま敢え無く見送ってしまった、という曰くつきの場所でもあるのだ。
 この神社の参道は、どうやら生活道路としても利用されているらしく、手に買い物袋を下げたどう見ても参拝客とは思えない人も混ざって歩いていたりする。たぶん厳格な神社だと思うんだけど、案外緩い雰囲気。
 で、『大國魂神社』と言えば、何と言っても有名なのが“くらやみ祭り”。文字通り、その昔は夜の深い時間にクライマックスを迎えた祭事だったそうだ。が、今は近隣への影響などに配慮して、深夜になる前に一旦終了してしまうらしい。もともとは夜這いに起源のある行事だったとか…やっぱり祭りってのも人の血を沸かすものなんだねぇ。
 
 で、もひとつおまけに人の血を沸かす…と言うか、血が沸いちゃった結果に辿り着いてしまうケースもままあるでしょうなぁ、といった感じのする場所に行ってみる。『府中刑務所』だ。
 この刑務所、日本で一番大きな刑務所なんだそうな。実際、施設を囲む塀の長さはちょっと圧倒されてしまうほどだ。周辺には所員の家族などが住む団地も併設されていて、ちょっとした“町”が形成されている観あり。塀を見ていると、やっぱりただならぬ佇まいだと思ってしまうのだが、ここもまた案外と緩い雰囲気だったりする。周囲に警備員が張り付いているわけでも無く(もちろん刑務所の正門には警備する所員が居ますけど)、団地の周りでは子供たちがワイワイと遊んでるし、買い物に出掛ける主婦が行き交っていたり。予想したより遥かにアットホーム。…受刑者がこの塀の向こう側に居るのだと思うと、かなり複雑な心境にもなるけど。
 三億円事件の舞台にもなった、この刑務所。世間の注目を浴びたあのモンタージュの白ヘルの男は、一体今頃どこでどうしているのやら…時として、犯罪さえも人の血を沸かすことがある。業の深いことであるなぁ。
 

『大國魂神社』参道。
平日なのに人通りは結構激しい。
子供連れで散歩してる人もかなり多い。

  

本殿の入り口には厳かな門が。
右手前には枝垂れ桜が咲いてます。
この木の下で記念撮影する人が後を絶たない。

  

染井吉野とはまた違った風情あり。
緩い円錐形なのもちょっと可愛い。
アマチュアカメラマンも見受けられました。

   


拝殿。菊のご紋が何となく威圧感を与えます。
赤いポストみたいなのは募金箱。
三宅島から避難してきた皆さんへの救援募金。

  

『府中刑務所』の塀の一部。
くすんだコンクリートの色が堅い印象を抱かせます。
この塀の向こうに未知の領域が…

  

よくドラマなんかで見掛けるよね、この釈放口。
「親分!お勤めご苦労様でした!」みたいな。
実際にそんな状況があるのかは知らんが。

  

出迎える側も、迎えられる側もきっと複雑だよねぇ。
僕はどちらの立場にもなりたくないです。
気をつけなくちゃ。(←何を?)

    

街道側の塀にはパステルカラーの壁画が…
何だかカモフラージュっぽくてかえって不自然な気も…
これも近隣に対する気くばり、ってヤツ?

  

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