♪月曜日は市場に出掛け〜♪
       
 朝9時過ぎ、快適な目覚め。
 今日で早くも沖縄としばしのお別れ。…でも、僕にはまだ“やりたいこと”がいくつか残っている。
 よっしゃ!気合入れて今日も一日はりきって行こう!!
 で、気になるお天気は?
 そこで僕はホテルの部屋の窓の観音扉状の襖(?)を開けてみた。
 !!なんじゃコリャ?!隣りのビルの壁しか見えないじゃん!
 …一体、外の様子はどうなってるんだ?


…これじゃあ何にもわからん。
さすがオフィス街!ということにしておこう。

      
 ホテル内での朝食が一応付いていたのだが、僕はそれをキャンセルした。
 …もったいない気もしたが、僕はどうしても“ポーク玉子”が食べたかった。
 中途半端な松花堂弁当もどきやトーストは、今は食べたくない。
 風呂(シャワー)を浴びて、コーヒーを飲んで、僕は早々にチェックアウトを済ませ、ホテルを後にした。

 この日の沖縄は、どんよりとしたあいにくの天気だった。
 今にも泣き出しそうな空模様。それに風も強い。昨日の汗ばむ陽気とは打って変わって、今日は暑くもなく寒くもなく、秋めいた気候…ってだから12月だってば!
 僕は58号線から、ストリップ劇場などをわき目に国際通りへと向かった。


風がかなり強く吹いていた。
やしの木が揺れている。

   
 午前10時過ぎの国際通りは、通勤の人々の波も引いてわりと閑散としている。
 僕はそのまま公設市場に続く、市場本通りのアーケードに入った。
 
 アーケードの中も、いつもと比べると幾分人気が少なくて、のんびりとした雰囲気だった。
 まだ開店していない店も結構あって、シャッターがところどころ降りたままだった。
 僕はフラフラとあっちの店を覗き、こっちの店を覗きしながら市場へと歩いた。


市場本通りの入り口を見る。
う〜ん、武者震い!

  


アーケードの中を歩いているだけで、
「沖縄に来たんだな」って気分になってくるから不思議だ。

       


“丸市ミート”。地元向けのスーパー。
ここに来ると必ず立ち寄ります。

     


市場の向かいにある店(屋台?)。
夏場はTシャツがいっぱい売られている。

    
 市場の中に入ると、外ののんびりムードから一転して、やたらと人がワサワサしていた。
 観光のお客&修学旅行で宮崎から来た高校生がひしめきあっていて、なんだかエライ混んでる。
 となれば、店のおじちゃんおばちゃんも果敢にセールス攻勢をかけてくる。
 僕はその人と声の波に翻弄されながら進む。
 
 僕が目指すのものはタダひとつ。
 “ポーク玉子”!!


公設市場“まちぐゎー”の中は、
修学旅行生でいっぱい。

   


肉屋さん。
う〜ん、Deepな雰囲気!

  


以前この店でアサヒガ二を買ったことがある。
親に送ったが、あまり口に合わなかったらしい…
ウマイのにね、アサヒガ二。

    
 市場の2階にある食堂へ行く。
 僕がいつも利用するのは『末広』という店。何故って?いつも空いてるから。
 で、さっそく僕は“ポーク玉子”を注文する。
 
 カウンターの中で調理しているのは、40代くらいの女性と60代くらいのおばぁ。
 僕がなんとなく二人の調理している姿をぼんやり眺めていると、1階の市場で働いているらしいエプロン姿の女性がカウンターに近づいてきて、40代の方に、
 「おめでと〜!どう、疲れた?大変だったねぇ〜」などと声を掛けてきた。
 「うん、腰がまだ痛いねぇ」と40代のおばちゃんが答える。
 …?“おめでと〜”?何がおめでたいんだろ?
 そうこうしているうちに、次から次へと市場の人や周りの食堂の人が訪れ、皆一様に「おめでと〜!がんばったね!」などと祝福のメッセージを伝えていく。

 …出産でもしたんだろうか?となるとかなりの高齢出産だなぁ。すごいなぁ。ポーク玉子まだかなぁ。
 と僕が思っていると、おめでとうメッセージ軍団のひとりが「で、メダルとかもらったの?」というセリフを口にした。
 “はっは〜ん、なるほど、このおばちゃんは昨日の那覇マラソンに参加してたんだ…”
 そう言われてみれば、色黒で引き締まった体、精悍な顔つき、いかにも“私走ってま〜す”って雰囲気のおばちゃんだ。
 メダル云々というからには、きっと上位入賞したとか、そういうことなんだろう。
 …すごいね。賞を取ったっていうのもすごいけど、走った翌日から仕事ってのもまたスゴイ。

 話は変わって、
 このとき僕の他に店にはもう1組お客がいて、たぶん仕事で出張してきたのだろう、中年男性4人組。
 この4人、まだ午前中だというのにガンガンビールを飲んでいる。
 おまけに「刺身の盛り合わせ」だの「グルクンの唐揚げ」だの単品料理を次々とオーダーしていた。
 …おいおい、ここは居酒屋じゃないんだからさぁ…

 そんなこんなで少し長く待たされたが、念願のポーク玉子にありつくことができた。
 もう、美味くて身悶えしちゃうよ、ホントに。
 毎日これでもOKだよ。(…ホントか?)


市場2階。
手前の小柳ルミ子風の女性は怪しい貴金属を買っていた

  


なんとなくいい感じでしょ?
どういうワケか万国旗がはためいちゃって

   


ポーク玉子。500円也。
これが沖縄名物・「単品かと思いきや定食で出てくる」食堂のメニューの実態

  
 ポーク玉子も食べてすっかり気が済んだ僕は、さらに市場本通りのアーケードをほっつき歩く。
 昼が近づいてきたとあって、通りはかなり混んできていた。
 
 しかし、ここは本当に何度来ても飽きない。
 僕が“沖縄で大好きな場所”のひとつだ。
 得体の知れないパワーが漲っていて、なんとなく歩いているだけで元気になれる。
 …無駄なものを買い過ぎちゃうのがたまにキズだけどね。


ちょっと裏道に入ると、
生活臭の強い風景に出会える。これまた魅力

   


地元の人も観光の人も、
みんなごちゃ混ぜになって闊歩する。
その混沌がまた気持ちいい。

  
 さて、これから僕は“ある場所”に向かわなければならない。
 今回の沖縄旅行でぜひしておきたいと思っていたこと。
 僕(そして友人K)にとって、“沖縄の原点”ともいえる場所に行くのですねぇ。
 
 普段から友人Kとも「<あそこ>に出会ってなかったら、自分がこれほど沖縄にハマることはなかったかもしれないよなぁ」とよく話すくらい、思い入れの強いところ。
 すべてはそこからはじまったといっても過言ではないのです。…僕らにとってはね。