地獄のサイクリング


 伊江島には、今までにも何度か上陸を果たそうとして来たのだが、諸事情で未だ果たせぬままだった。それだけに、今回の初上陸にはKさんの思い入れ具合もかなり強かったようだ。訪沖3日前に電話で軽く打合せをした際にも、Kは「伊江島に行ってみたい」と言っていた。
 コザのデイゴホテルを朝7時に出発し、沖縄自動車道を経由して伊江島行きの船が発着する本部港へ向かう。途中、名護のA&Wで軽く朝食を摂り、本部港には朝8時を少し周った頃合に到着した。
 港のターミナルは早朝にも関わらず、伊江島へ渡ろうとする人々の姿が多く見られた。我々を含めた観光客と、明らかに地元の人であろう乗客、その比率はほぼ半々といった感じだ。子供連れも結構居るので、ターミナルはそこそこ賑やかに活気立っている。
 僕らは、昨日ターミナルで入手した伊江島観光マップの類を広げながら、島に着いてからの大まかなプランを話し合う。
 「移動はどうする?島にはレンタカーもレンタサイクルもあるみたいだけど…」と僕が訊く。
 「う〜ん…このマップには“ほとんど平坦な島”って書いてあるし、自転車で大丈夫なんじゃない?」とK。
 僕「でも、周囲22kmって、意外と距離があるよね。確か伊良部島が26kmぐらいじゃなかったっけ?沖縄の離島では結構デカい島かもよ」
 K「そうだね…島に着いてちょっと様子を見てから決めようか」
 というわけで、島内での移動方法は後で決めることにした。そもそも、伊江島のレンタカーの保有台数も定かでは無いし、まったくの予約無しで貸し出してくれるのかも分からない。
 そうこうしていると、フェリーが港に着岸した。フェリーに乗り込むと、船室内に売店が完備されているのにちょっと驚いた。今まで沖縄で乗ったフェリーでこういう売店が設置されているケースに遭遇したことが無かったので。ジュースやコーヒーはちゃんとサーバーがあって、店員さん(落ち着いた感じの男性)が紙コップに注いで出してくれる。結構この売店で買い物をする人は多く、飲料や弁当類を中心に好調に売れている様子。僕も弁当を…などと思ったが、ついさっきエンダーで食べたばかりだった。
 伊江島…長いこと「いつか行きたい島」の一つだった。ついに初上陸!テンション上がります。

『A&W名護店』にて朝食。
A&Wチェーン店の中でも、僕はこの店舗を利用する頻度が高いです。原因は不明。
今日は船の時間があるので、そうそうのんびり食事してもいられず、サクッと退店。

 

本部港からフェリーに乗って、いざ伊江島へ。
約30分の短い船旅ではありますが、高速艇と違ってフェリーだとゆったり気分。
車は満車状態だったので、身一つで訪問。しかし、後々激しく後悔することに…

 

フェリー客室内には売店も完備。ただしアルコール類は無い模様。
スナック菓子購入を巡って、ちょっとした親子喧嘩が勃発したりするのもご愛嬌。
手作り感に溢れたお弁当も売ってました。A&Wで食事しちゃったので購入はせず。

 

伊江島の伊江港に到着しました。随分と立派な建物が隣接。
『はにくすに』という何となく回文めいたネーミングの多目的施設です。
観光案内所や土産物店、食堂やホールを完備。貸し自転車屋はこのすぐ裏にある。

 

 フェリーが伊江島の伊江港に到着。僕らは早速、船着場に隣接する『伊江島はにくすに』なる最近の離島にありがちな箱物行政チックな施設を潜り抜け、裏手に在るレンタサイクル&レンタカー屋に向かう。
 白いプレハブで営業している『タマレンタ企画』では、レンタサイクルの受付にちょっとした行列が発生していた。一応、レンタカーの受付も併設されているのだが、そちらにはほとんどお客の姿が見られない。
 この様子を見て、「やっぱりみんな自転車を借りるんだね。ということは、レンタカーじゃなくてレンタサイクルで大丈夫ってことなのでは?」という結論に達し、僕らも自転車を借りることにした。係の女性が「ママチャリでごめんなさいねぇ」なんて陽気に声を掛けてくる。って、はなからママチャリしか置いてないっぽいので、これはきっとライトなジョークなのだろう。

 さて、自転車に乗り、まずは港に程近い集落を目指す。いきなり急な上り坂で、早くもくじけそうな気分になったが、集落に着いてビックリ。伊江島、結構栄えてる!道路もきっちり舗装されていて広い。信号機のある交差点には立派なガソリンスタンドとファミリーマート。食堂・民宿・床屋等も数件立ち並び、何だかとても“街”っぽい。…島の人の姿はそれほど見掛けなかったけど。
 「どうする?まずは伊江タッチュー(城山)に行く?」と訊く僕だったが、Kは自転車を西に向けて漕ぎ始めた。この人、どうも島を周回する場合、西回り(時計回り)に周りたがる癖がある。こういう人、結構多いんだろうか?時計回りしたがる人は右脳が強いんだっけ?…とにかく、僕もKに従い西回りで島巡りを始める。
 集落に近い場所にある“アーニー・パイル記念碑”、そこから更に西に進んだ場所にある“ニャティヤ洞”と、島の定番観光スポットを道なりにチェックして行く。…しかしだ。港から恐らく4〜5km程度のこの距離を移動するだけで、僕はもうしんどくてしょうがなかった。確かに道は平坦なのだが、どうも島の西側に向かってずっと微妙に上り坂状態になっている気がする。おまけにこの日は遠い台風の影響なのか風がかなり強かった。そして、意外にダメージが大きかったのが、島中に漂う家畜臭。何しろ“伊江牛”が有名な島だからか、島内のあちこちに牛舎がある。これがしんどい気持ちにボディーブローのように利いて来る。で、とどめが暑さと強い陽射し。疲れと風と臭気と暑さとでドロドロになりながらひたすら自転車を漕ぐ。周囲の景色や島の風情を味わう余裕などほぼ皆無。若干苦行のような気分になりながら、スポット巡りを続ける我々。さながら巡礼者の如し。

レンタサイクルで早速伊江島探索を開始!島の南側から時計回りで進みます。
まずは“アーニー・パイル記念碑”に到着。
この時点ではまだ比較的順調な滑り出しだったんですが…

 

“ニャティヤ洞”なる洞窟に差し掛かった辺りで早くも体が悲鳴を…
暑いわ風が強いわ道はダラダラと続く緩い上り坂だわで、景色を楽しむ余裕ゼロ。
ああ、車で移動している人々が恨めしい…

 

“ニャティヤ洞”へと続く遊歩道。
何となく久高島の拝所(井戸)を思い出す。ヤグルガーとかイザイガーとかね。
久高は割りと成すがまま状態だったけど、こちらは整備されてる。

 

“ニャティヤ洞”は想像以上に大きな洞穴でした。
子宝に纏わる拝所だったり、戦時中は防空壕としても利用されていたらしい。
ところで、こういう場所をパワースポットなんて軽く言うの、止めません?

 

洞窟から浜に出られるみたいでしたが、僕らは思い切りスルー。
何しろまだ行程の3分の1程度しか移動していないのに猛烈な体力の消耗具合。
疲労はここまで人から好奇心を奪うものなのか?っていうね。

 

『伊江島空港』に沿って伸びる道路を北上中。ここもずっと緩い上り坂!
「伊江島は起伏の無い平坦な島」と言われているが、自転車で走るとかなりキツい。
体力に自信の無い方やラクして島巡りしたい方には車orバイクを強くオススメします!。

 

 集落を抜け、ほとんど雑草に埋もれかかっている“伊江島補助飛行場”を横目に、『伊江島空港』へ。ニャティヤ洞からここまでの間は、ずっと上り坂。道路を行き交う車やバイクが妬ましい。自転車を置き去りにしてヒッチハイクしたい気分。
 伊江島空港は1975年の開港と同時に定期便が就航。ところがそれからたった2年で定期便の運航が休止、その後はチャーター便が運航していたが、それも5年前に休止してしまった。なので今の空港は本来の用途を果たしておらず、ターミナルの中は倉庫のような使われ方をしているようだった。ある程度の維持費も掛かるだろうに…
 そんなターミナル横に設置された自動販売機で、さんぴん茶を買って一気に飲み干す。本日2本目のさんぴん茶500mlペットボトル。ついでにスポーツドリンクの類もすでに500mlを1本飲んでいる。なんでこんなにダルいのか?これって熱射病?

 島随一の景勝地“湧出”に辿り着く頃には、もうヘトヘト。こんなに疲れたのって何年ぶり?というぐらいの疲労度の中、湧出展望台からの眺望を見る。なるほど、これは凄い。断崖絶壁の下に広がる大海原に、一瞬疲れが吹っ飛んだ。
 「おお、凄いね」などと呟きつつ、展望台や周辺の遊歩道をウロチョロし、眼下を覗き込んだり写真を撮ったりして少しテンションが上がる。うっかりすると体が持っていかれそうなぐらいの猛烈な強風が吹き荒んでいるが、それがまたテンション上昇に作用する。「何この強烈な絶壁感!」みたいな。
 しかし、そんなハイテンション状態もつかの間のことで、展望台を後にして周回道路に戻ってしまえば、再びチャリンコ地獄の始まりである。どうやら湧出展望台の辺りは地形が少し高くなっていたらしく(そりゃあんな断崖絶壁の上なんだから、高くなってて当たり前)、その先の道はちょっと長めの勾配のある下り坂になっていた。「いや〜、楽ちん♪」などと一瞬思ったが、坂を下りきってしまえば、またしてもダラダラと続く微妙な上り坂。いや、坂というほど傾斜がはっきりしているわけじゃないのだ。ただ、普通に自転車を漕ぐよりも、常に太腿に力を込める必要がある感じ、って言うの?あ、これってもしかして、地形の問題じゃなくて、俺の乗ってる自転車の問題…?などと頭の中にいろんな雑念が去来するので、余計に疲れるんだよなぁ。
 そんなこんなで、周回道路沿いにある観光スポット――リリーフィールド公園、ハイビスカス園、伊江ビーチ等をすべて無視し、口で呼吸をしながら集落まで一気に戻って来てしまった。 

『伊江島空港』で一休み。
とは言え定期便はすでに廃止されているので、中に入れるわけじゃありません。
とりあえずジュースの自販機が稼動していたので、水分補給がてら寄ってみた。

 

空港施設内は物置のような状態になっていました。
特に荒廃している感じでもなくて、人の手はちゃんと入ってるような印象。
離島のターミナルにしては結構立派な施設なので、ちょっともったいない気も…

 

伊江島屈指の景勝地“湧出(わじぃ)”。“ゆうしゅつ”ではない。
その名のとおり水が湧き出ているらしい。
波打ち際に湧く泉って、一体どんな感じなんだろう?

 

とは言えここは展望台なので“湧出”を直接見ることは出来ない。
泉は断崖絶壁の下にあるので、そこまで降りないと見られないんだと思う。
たぶん、ほとんどの人はこの展望台で満足してしまうとは思うが。

 

展望台から断崖絶壁を見下ろす。海の色が凄い!
このときばかりは自転車漕ぎの疲労を忘れ、暫し眺めに見惚れました。
ただし、風が強い!場合によっては体ごと風に吹き飛ばされそうな勢い。

 

今回の伊江島巡回で一番テンションが上がったのは間違いない。
いや、伊江島がどうこう言うつもりはないんですよ、念のため。
全ては体力も無いのに自転車移動を選択してしまった僕らのせいなんです。

 

それにしても、ホントにこの景色は圧倒的です。
まさに景勝地と呼ぶに相応しい景観。
南国っぽい風情はほぼ皆無ですけどね。むしろ絶海の孤島を思わせるような。

 

そんな湧出を後にして、島をぐるりと半周。
この後、食堂でご飯食べたり“城山(伊江タッチュー)”に行ったりしたんだけど、
写真は一切ありません。疲れてて写真撮る気すら起こらなかったので。

 

 集落には、冒頭でお伝えしたファミリーマートの他に、もう1軒コンビニがあった。そのもう1軒のコンビニ『ココストア伊江店』でさんぴん茶を買い(ここに辿り着くまでにすでに1.5リットルの水分を摂取済みだが…)、店の横に設けられた屋外休憩スペースで、ぼんやりと交差点周辺を眺めながら一息入れる。朝は地元の人を余り見掛けなかったが、さすがに昼ともなれば島の人の姿も結構目に入ってくる。それにしてもこの交差点、案外地元の車の交通量が多い。もちろん引っ切り無しに往来しているわけでは無いが、それでも交差点の信号が赤になると、信号待ちする車が4〜5台は連なる。この規模の離島にしては、何となく活気があるように思えた。
 「もうこのまま港に戻って、自転車返しちゃわない?」と言う僕に、「昼飯食ってからにしよう」と答えるK。ココストアから港に戻り、『はにくすく』内にある食堂で昼食。“伊江牛カレー”を注文したところ30分放置されたりしたが、とりあえず食事も無事済んだところで、Kが「城山に行こう」と言い出した。城山(伊江タッチュー)は標高約180mのとんがり山。島のど真ん中にドーンと聳えている。恐らく伊江島観光のメインイベントにしている来島者も多かろうと思う。しかし、僕は正直そこに登れる自信が無かった。ぶっちゃけ「どうでもイイ」とさえ思っていた。
 「え〜、行くの?あそこまで行くのにずっと上り坂だよ?自転車で上るのはちょっと…」と難色を示してみたが、Kさんの決意は変わらず、結局伊江島のシンボル・城山を目指すことに…

 港から集落を経て、またココストアの前に逆戻りし、さっきぼんやりと眺めていた交差点を北方向へ進む。そこから先はもうずっと上り坂。それも結構な急勾配だ。通り沿いにはバス停もあった。伊江島には本数こそ少ないが島内バスが路線運行しているらしい。…今からでも「バスの旅」に変更出来ないものか…と後悔していると、今度はタクシーが通り過ぎる。…今からでも「タクシーの旅」に変更出来ないものか…ああ、もうダメだ!立ち漕ぎで坂を上っていた僕だが、坂の中腹で自転車を漕ぐのを断念した。Kもやはり似たような状態だったようで、僕に釣られるように自転車を降りた。
 僕らは自転車を押しながら、とぼとぼと坂を徒歩で上り始める。こんなことなら、いっそ自転車をどこかに置いて歩いたほうが良さそうな気もしたが、さすがに借り物の自転車をそこらへんに放置するわけにもいかず、僕らはひたすらに自転車を押しながら坂を上り続けた。
 途中、伊江村の役場を通過し、その裏手に在る『公益質屋跡』に差し掛かった。沖縄戦で建物という建物が崩壊した伊江島にあって、半壊状態でありながらほぼ原型を留めたコンクリート建築として、歴史的価値の高い史跡。Kはこの手の物が好きらしく、しきりにカメラを向けて写真を撮ったりしていたが、僕にはそんな気力が無かった。
 「ささき、体調悪そうだね。やっぱり風邪のせいかね?」とKに言われて、あ、そうだった!と思い出す。考えてみれば、つい3日前まで沖縄行きすら危ぶまれる状態だった僕。こんな過酷な道行で体調が悪くならないわけがない。そりゃ気力も体力も続かないわけだよ…って実際は単なる加齢が原因かもしれないが。
 さて、そんなこんなで城山の麓辺りまでやって来たものの、登山口が何処なのかが良く分からず、宛ても無くウロウロしていると、Kがふと言った。
 「でもさ、登山口から山頂までって、結構あるんだよね」
 「たしか、階段を15分ぐらい上り続けるんじゃなかったっけ…」と僕がうろ覚えの情報を伝える。
 それを聞いて少し無言になったKだったが、「…戻ろうか、港に」と力無く笑いながら言った。僕は空かさず「賛成!」と同調し、結局“城山登山”はせずに、来た道を引き返すことにした。冷静に思えば「わざわざそこまで行きながら、登らないで帰るってどういうこと?」とツッコミたくもなるところだが、正直このときの僕は「助かったぁ〜」としか思わなかった。
 自転車を押しながら青色吐息で15分かけて上った坂道を、今度は自転車に乗って下ることになる。いや〜速い速い!ペダルを一漕ぎもする必要無く、ブレーキを掛けるとキィキィとけたたましい音を立てる自転車で、一気に走り降りてしまった。たぶん5分と掛からなかっただろう。一つ一つ積み上げていくのは大変な労力なのに、転がり落ちるのはほんの一瞬。これぞまさに人生そのもの!…とぼんやり思ってみたり。
 
 レンタサイクルを返却し、本日三度目の『はにくすく』で土産物屋等を軽く物色。伊江島のオリジナル商品の数々(例:イエソーダ)にちょっと食指が伸びそうになったが、結局何も買わないうちにフェリーの着岸時間になってしまった。
 僕らは素早くフェリーに乗り込み座席に着くと、出港を待たずに眠ってしまった。本部港に着くまで、一度も目覚めること無く。 



 本部港からひたすらに那覇を目指す。58号線を南下していて一番驚いたのが、恩納村のムーンビーチ付近の58号線沿いに、ちょっとした居酒屋街が発生していたこと。10軒ぐらい、いやそれ以上か、ずらりと立ち並ぶちょっと洒落た感じの飲食店と、そこで楽しげに集う若人たちの姿を見て、時代の変化を思ってしみじみした気分になってしまう。沖縄はもともと観光で儲けている土地なので、観光客が居るところに人も物もお金も集まってくるのは当然のことではある。むしろ、今までこういう空間が無かったことのほうがおかしかったのかもしれない。しかし、このままこの界隈が“プチ国際通り”みたいになってしまうのには、何故か抵抗感が…

 そんな曖昧なやるせなさを抱きつつ、那覇市街に入る。今日と明日の宿泊先は、国際通りのほぼ中ほどに建つ『ホテルJALシティ那覇』。かつて『山形屋』があった場所だ。この山形屋跡地の再開発には紆余曲折があったようだが、結局JAL系のホテルが建つと聞いて、ちょっとビックリした記憶がある。こんな繁華街にJAL系ホテル…まぁ、下手な箱物を作るぐらいなら(ミュージックタウンとかね)、その方がよっぽど有益だな、と思ったりもしたが。
 で、そんなJAL系ホテルに2泊お世話になるわけですが、隣接する有名ブランドのショップと相まって、周囲の雰囲気からかなり浮いてる。年々派手で騒がしい土産物屋&民謡ライブ付居酒屋に侵食されてチープ感が増していく国際通りにあって、この一角は妙にアーバンな趣き。そして、ネットでのクチコミの高評価っぷりも凄まじい。実際に泊まった感想は、頁を改めて書きます。
 
 ホテルに荷物を置いて、テレビのニュースで台風の動きをチェックした後、国際通りをそぞろ歩き。いや、何が驚いたって、ゆいレールの牧志駅周辺の変わりよう!駅舎から架橋で直結する『ダイワロイネットホテル那覇国際通り』と、その下層隣接部分には『カーゴス』なる商業施設が(入ってるテナントはちょい微妙…)!架橋の裏側に建つタワーマンションを含め、この一帯を『さいおんスクエア』と呼ぶらしい。国際通りの中でもこの辺りはちょっと空白地帯っぽかった(って言うか、どんな店があったか記憶が無い)ので、ある意味街の活性化には繋がるんだろうとは思う。…ただ、この商業空間がどの層に向けられたものなのかが、ちょっと分かりにくい。少なくとも観光客にとっては、さほど魅力がある施設とは思えない。かと言って、地元の人が楽しむ施設でも無いような…
 でも、まぁイイのだ。僕はあるときから(たぶん『おきなわ屋』が乱立した辺りから)「国際通りはこういう街なんだ」と思うことにした。と言うか、そうとしか思えないようになっていた。似たような店が入れ替わり立ち代わり代謝していき、その華やかさや賑やかさに人が集まり、結局何も残らない。僕にとっての国際通りはそんな蜃気楼みたいな街なのだ。そこまで振り切ってしまえば、むしろそれはそれで楽しむ要素も出てくる。「随分変わっちゃったね…」というノスタルジーでは無く、「げげっ!こんなことになっちゃったんだ!(笑)」という面白味と言うか。僕には僕なりにこの街への思い入れがあるのだけれど、ある時期を境に街の変化の速さに気持ちが追い付かなくなった。もともと比較的変化の激しいエリアなので、過去をどんどん忘れてしまうという部分もあるのかもしれない。だから、『那覇OPA』が潰れてドン・キホーテが進出して来たとしても(2013年11月末開店予定)、別に何とも思わない。

 そんな国際通りから、ほんの数十メートル外れた場所にある『郷土料理 ここ』は、店舗自体もメニューもサービスも、僕が初めて沖縄に来た当時とほぼ変わらない。かと言って、頑(かたく)なに「守り通してます!」という気概めいた感じもない。そんな緩やかな空気がとても心地よかった。
 国際通りの喧騒にちょっと疲れた僕らは、この店でゆるゆるとした時間を過ごす。取り留めの無い話をし、BGMで流れる沖縄民謡に時折耳を傾け、今日の出来事と明日の予定を確認する。
 「こういう時間のために沖縄に来てるような気がする」とKが言った。たしかにそうなのかも。だとすると、こういう席で話す内容の「思い出話率」が増えているのは、喜ぶべきなのか嘆くべきなのか…

夜、那覇の国際通りに到着。いやはや、長い一日だった…
本日のお宿は『ホテルJALシティ那覇』。今までの旅行でトップクラスの高級感です。
まぁ、酒飲んで寝てしまえばどこでも一緒だったりしますが。

 

今回は牧志の市場もほとんど歩かず終いでした。こんなの初めて。
それにしても相変わらず国際通り界隈は昼も夜も人が多い。
静かな伊江島帰りだから、余計に賑やかさが際立って感じられる。

 

“牧志にぎわい広場”、かつて第二公設市場が在った場所。
生バンドが入ってのウェディングパーティーが開かれてました。
こういうの見るとつい『ゴッド・ファーザー』とか思い出しちゃう。

 

この夜は松尾に在る『郷土料理 ここ』でまったり飲食。
壁のみならず天井にまで溢れた寄せ書きや名刺、チケットの半券の数々は壮観。
その中にSONY現役時代の吉田格氏の名刺を発見!テンション上がる!

 

海ぶどう、久しぶりに食べたかも。
乱獲やら何やらで天然物はなかなか食べられないらしいけど、これも当然…
って言うか、今までも養殖物しか食べたことが無い可能性大。

 

ド定番、ゴーヤーチャンプルー。
最近はどこの店のゴーヤーチャンプルーもかなり食べやすくなりました。
この店もしかり。昔は苦味&えぐ味がきつくて大変だったよなぁ…

 

足ティビチ。豚足ですね。さっきから定番メニューが続いてますけど。
昨晩の店が全然沖縄料理じゃなかった反動もあって、ついついこういうものを頼んじゃう。
他にもソーキ、ソーミンチャンプルー、魚のマース煮を注文。満足です!

 
 
コンビニでやたらと見かけたのがこれ。「花笠食堂アイスティー」もある。
やんばる食堂には行ったことないんだよねぇ。花笠食堂には2度ほど行きましたけど。
内容量が946ml(=1/4ガロン)なのが沖縄仕様。薄味でグイグイ飲める。

 

<<表紙へ戻る         <<前ページに戻る           次へ進む>>